2009年12月30日水曜日

実南天


晦日です。
友人のE家では田舎から届いた「実南天」が大きく活けてありました。
房の大きさといい、葉や実の艶といい、近所では見る事が
出来ない立派なものでした。
    
今年もお世話になりました。
拙いブログにお付き合い戴きましてありがとうございました。
お陰さまで恙無く今年も終わろうとしています。
又 来年もよろしくお願い致します。
  
  
玄関の友の書清し実南天          茜
    
  (げんかんのとものしょすがしみなんてん)
    
実南天;冬の季語

2009年12月25日金曜日

寒雀

   
夕暮れ時の雀の鳴き方は凄まじい。
帰巣本能なのだろうか、急く気持ちは私にもわかるような気が
する。
飛び立ったかと思うと舞い降り、あちこちと一しきり飛び回る。
どの一羽が先導しているのかわからないが、後方の雀は
遅れじと必死に付いているように見える。
速さが揃っているせいか、ひと群れとしてしか見た事がなかった。
こうして写真に撮ってみると、飛び方はそれぞれである。    
      
    
  遅れじと一途なる羽根寒雀      茜
  
  (おくれじといちずなるはねかんすずめ)
        
寒雀;冬の季語  

2009年12月14日月曜日

寒夕焼け


白樺湖へ着いた時には、もう日が翳り始めていた。
昨日降った雪が草むらを覆っている。
朝日の当たる方の斜面の雪は融けていたが、
反対側のスキー場は、人口雪も足して結構な雪の嵩である。

白樺湖を一周する木道を歩いた。
数日前の雪が、両脇に積まれて凍っている。
まだシーズンに入りたてで、スキー客は多くなく静かだった。


白樺の幹に張り付く寒夕焼け        あかね

  (しらかばのみきにはりつくかんゆやけ)

冬の季語; 寒

2009年12月6日日曜日

綿虫  花梨(かりん)の実


「台」というのは周囲よりも高い平らな土地。
地名の一部として用いられることが多い。
と辞書にあった。
我が家の辺りはかつて「台の上」と呼ばれていたらしい。

ある日交差点で信号を待っていると「わたむし」が目の前に現れた。
ふわふわと飛ぶ白い虫は、「ゆきむし」ともいい、
雪が舞っているかのようにもみえる。
風のない穏やかな日に現れる事が多い。
信号が変わって渡ると 一瞬の風にまかれて
見えなくなったしまった。


台と呼ぶ丘にわたむし来たりけり        あかね

  (だいとよぶおかにわたむしきたりけり)

冬の季語;わたむし   秋;かりんの実