2010年6月27日日曜日

茱萸(ぐみ)の実



茱萸は秋の季語ですが、栽培用のぐみは今が盛りです。
道路に張り出すように生っていました。
垂れて 揺れて まるで日の雫のようでした。

お菓子のグミはドイツ語のゴムを意味して、このぐみとは
無縁のようです。
いろいろな形、色で子供達は大好きなお菓子です。
   
   
  降りだしてこの夏茱萸の千の揺れ    茜
  
   (ふりだしてこのなつぐみのせんのゆれ)
  
秋の季語;茱萸(ぐみ)

2010年6月23日水曜日

月桂樹(ローリエ)


月桂樹の葉でリースを作った。
近所のお宅で剪定をしていたので、枝ごといただいてきた。
この量で1.2年は使うだろう。

煮込んだスープ、カレー、マリネ等に必ず使うハーブだ。
 新じゃがとベーコンの炒め物、
 それに、ザワークラフト(キャベツ漬)を加えてのスープ、
 小魚の素揚げを酢に漬けて、
そのどれもに月桂樹の葉を使っている。

葉はつやつやとして美しい。
色が褪めていき薄緑の葉になるのもいい。
  
   
 夏の夜の背を反り合いし子持ち魚       茜
  
  (なつのよのせをそりあいしこもちうお)
  
 夏の季語; 夏

2010年6月19日土曜日

桑の実


桑畑があった。
放置されていて、3Mを越す高い木となっている。
昔、養蚕業が盛んだった頃桑の葉をせっせと採ったのだろう。
   
桑の実は、おしげもなく木の枝に黒々と付いている。
揺するとぽたぽた落ちてきた。
付近の方に断わって採らせてもらう。
太い木には親指大の実が付いている。
きりもなく採れるのだ。
幼き日に食べたような記憶がある黒い実。
これは、「マルベリージャム」(桑の実ジャム)にしよう。
   
   
  鈴なりの桑の実空を淡くせり     あかね
  
   (すずなりのくわのみ そらをあわくせり)
  
 夏の季語;桑の実

   

2010年6月15日火曜日

ジャケツイバラ(蛇結茨)


ジャケツイバラは蔓性の植物です。
  
登山口を入ると、すぐに深山渓谷の風景になった。
その周辺を歩くだけの散歩のような山歩きである。
連れ合いは、小さな釣竿を持ってすぐに見えなくなった。
沢へ降りてしまったのだ。
  
渡る風は心地よく、見上げると「ジャケツイバラ」が
谷へつきだすように黄色い花を咲かせていた。
蛇のように絡まる蔓らしく、高さ20M程まで樹に巻き
ついて登っていた。
さまざまな夏草と木の花がうれしかった。
  
気がつくと、木々を渡る風の音、沢から昇ってくる水音が
ざわめきとなって、他に何も聞こえないような空間だった。

   
  薫風や笛で応える山歩き       あかね
  
   (くんぷうやふえでこたえるやまあるき)
   
  夏の季語; 風薫る、薫風
 

2010年6月13日日曜日

すいかずら


三叉路の真ん中に雑貨屋がある。
複雑に交差する道に取り囲まれているように建っている。
  
一本は広いバス道路だ。
それにしても、吸い込まれるように細い道の方へと
車が流れていく。
すれ違う事もやっとの細い道路だ。
その道は、嘗て平塚から八王子へ続く街道だったらしい。
道路がまだ街道しかなかった頃、この雑貨屋は村の中心で
村役場、宿等が周りにあり賑わっていたという。
土手の上から「すいかずら」のいい香りがした。
    
       
  抜け道はかつて街道すいかずら      あかね
  
    (ぬけみちはかつてかいどうすいかずら)
  
夏の季語; すいかずら、(忍冬、金銀花)

2010年6月12日土曜日

花の名前


この花の名前は何でしょうか。
どなたか教えてください。 



「コバノズイナ」  とわかりました。有難うございました。






  

2010年6月10日木曜日

新じゃが


新じゃがの旨い季節になった。
つるりと剥ける薄皮、ほくほくとした食感はなんともいえない。

花が咲くと収穫時だ。
小さな菜園を借りていた時、収穫したじゃがいもの大きさに
感激したものだ。
花はなんとも地味で、花の奥にある薯だけに関心が集中していた。
茎を持って引くと薯がいくつも下がって出てくる。
土の柔らかさと、まだ薯が埋まっているかもしれないという思
いで いつまでも掘り続けたものだった。
   
   
登りきてバス終点や薯の花       あかね

  (のぼりきてばすしゅうてんやいものはな)  
     
夏の季語; 馬鈴薯の花   秋の季語;馬鈴薯(ばれいしょ、じゃがいも)

2010年6月7日月曜日

田植え

田植えが始まった。
行きつ戻りつして植えている。
一列づつ植えていくやり方だった。
  
真っ直ぐな苗の列が不思議で、聞いてみた。
「足跡の上を戻るから平行になるのだよ」
と答えてくれた。
一人で半日もかからないそうだ。
  
外国に住んでいる友人がこのブログを時々見てくれている
この田植えを懐かしく思ってくれるだろう。
     
   
      
  湖近く早苗は風に慣れずおり        あかね
  
   (うみちかくさなえはかぜになれずおり)
  
夏の季語; 早苗

2010年6月5日土曜日

落とし文


落とし文は「オトシブミ科」の甲虫が作る卵入れのようなものだ。
道端に点、点と落ちていた。
見上げると、広葉樹らしい丸い葉が柔らかく日を
通していた。

以前拾った時のは、堅くきっちりと巻かれていたが、
今年のそれは、柔らかくてそっとつまんで持った。
どうかすると解けてしまいそうな巻き方だった。
木の葉の種類によって違ってくるのだろう。
   
  
  落とし文ほどけそうなる一つあり       あかね
  
    (おとしぶみほどけそうなるひとつあり)
  
夏の季語; 落とし文