2011年4月28日木曜日

ホウチャクソウ(宝鐸草)


ホウチャクソウ(宝鐸草)です。
ユリ科の高さ30センチの多年草である。
お寺の軒先に下がっている風鐸〈鈴)に
似ている所からついた名だという。
   
我が家の庭にいつからか「ホウチャクソウ」が
咲くようになった。
3cm程の花は花弁の先が緑色で目立たないが
グラデーションが美しい。
野草なので、どこにでもあると思うけど
庭で咲くこの花を大切にしている。
   
   
  
花束のように抱えて蕗の束     茜
(はなたばのようにかかえてふきのたば)
  
  
  
夏の季語;蕗

2011年4月24日日曜日

陽炎(かげろう)


 吉野ヶ里は広大な面積を持った遺跡だった。
弥生時代の竪穴住居を中心に、「クニ」と呼ばれる
集落があった。
駆け足で巡った遺跡でしたが、当時の生活を垣間
見る気がした。  幾つかの村に分かれて、
神を司る場所、支配者の住まい、織物、養蚕、酒造
倉等、よく整備されていた。
田んぼが小さく区切られて田植えを待っていた。
  
中でも、素焼きの大きな甕棺が二つ合わさり、人体
の骨が横たわっていたのが印象的だった。
もう一度ゆっくり観たい遺跡でした。
写真は見張り用の物見櫓から撮りました。
   
   
   
   
 陽炎える甕棺赤き吉野ヶ里      茜
 (かげろえるかめかんあかきよしのがり)
  
   
 春の季語;陽炎

2011年4月19日火曜日

百千鳥(ももちどり)


 雑事も一段落して、お茶を頂いていると
いつもの鳥達のお出ましだ。
夏蜜柑を二つに切って台の上に置いておくと
さっそくやってきたのは「ヒヨドリ」だ。
今日のヒヨドリさんはきれいな色をしている。
いつもの黒い鳥相の悪い顔とは違う。

ヒヨドリにはいろいろな種類があるらしく、
色も様々という。
しかし、ヒヨドリだという自信もない。
しっぽの長さと羽根の形からそう思っている。
もし違っていたら教えてください。
ちなみに、口の周りの黄色は椿の蜜を吸った
時についた花粉かもしれません。
    
  
  
 生かされて今日の米研ぐ百千鳥    茜
 (いかされてきょうのこめとぐももちどり)

藪椿花粉まみれの鳥の嘴       茜
 (やぶつばきかふんまみれのとりのはし)
  
  
春の季語;百千鳥(いろいろな鳥のさえづる様)

2011年4月16日土曜日

風光る


 我が家へ帰ってみると、桜は散っていた。
約二週間前は、まだ硬い蕾だったのに。

途中で寄った宮島の厳島神社では、鳥居の間を
客を乗せた和船がくぐっていたが、30分もする
と潮が引いてしまい広い干潟が現れた。
人々は浜へ降り、大鳥居に近づこうと
砂上を歩き始めた。
  
牡蠣弁当がことの外美味しかった。
ふっくら焼けた熱々の牡蠣が8個も乗っていた。
  
  
  
 風光り潮間にくぐる大鳥居      茜
 (かぜひかりしおまにくぐるおおとりい)
   
春の季語;風光る

2011年4月1日金曜日

ぶらんこ


 大きな欅の間に綱を渡して作ったぶらんこに
女の子が揺れていた。(右から2番目の樹を見て)
父親が大きく押すと大きく揺れて、木の枝に
ひっかかりそうになりながら。
どうしてこんな所にと思ったのは、下は崖なのです。
若い父親は、自分も一緒に乗っているような気が
しているのかもしれません。
大きく揺れると、女の子はそのまま風に乗って
飛んでいくような気がしました。
  
  
  
 野の風となるまで揺らす半仙戯    茜
 (ののかぜとなるまでゆらすはんせんぎ)
  
    
  
春の季語;ぶらんこ、ふらここ、半仙戯(はんせんぎ)