2012年9月26日水曜日

夕焼け花日記


  在庫が作者の手元にあります。
 興味のあるかたは直接私の方へご連絡ください。



恥ずかしながら
「夕焼け花日記」が本になりました。
選んだブログと俳句を載せています。



句集 夕焼け花日記    東京四季出版 

興味のある方は下記へご連絡ください。

東京四季出版 haikushiki
電子メール アドレス :
haikushiki@tokyoshi





2012年9月24日月曜日

山繭


雨の上がった道端に「繭」が落ちていた。
自然の林にあった繭は、天蚕(てんさん)、山繭とも
呼ばれているようだ。
黄緑の光沢のある繭は軽く、蛾が出て行った跡の穴が
開いていた。
美智子様が育てられている蚕は「小石丸」という天蚕だという。
この黄緑の繭から織られた着物を召されるのだろうか。

葉を見ると、くぬぎの木のようだ。
この繭は絹で、珍しい事なのに、きれいだったのに、
私としたことが拾ってこなかった!




枝先の風を孕みし黄繭かな       茜
(えださきのかぜをはらみしみまゆかな)





夏の季語;繭

2012年9月18日火曜日

菩提子(ぼだいし)


9月17日遊行寺で、一遍上人忌俳句大会が開かれた。
境内に大きな菩提樹があり、たくさんの実が下がっていた。
風が来て見上げると、小さな実が鈴を振るようにいっせいに揺れだした。
落ちている小枝を拾ってみると葉裏の真ん中から実は下がっていた。
その実は硬く、鞄をたたくとカンコンと
小気味良い音を立てた。
この実で数珠が作られたことだろう。
百畳敷きの本堂で、座っての俳句大会である。
素晴らしい上位の句に圧倒されながらも、私の入賞句。




菩提子の雲に触れたる揺れのあと     茜

木の洞に何を包まむ秋の風        茜
(きのほらになにをつつまむあきのかぜ)


秋の季語;菩提子 秋の風

2012年9月14日金曜日

紫蘇の実(しそのみ)


苦瓜の白を一本植えたお蔭で、今年の苦瓜料理は楽しくなった。
緑の苦瓜と塩麹で和えたみた。
白い苦瓜は表面のごつごつが大きく、薄く切るとレース模様のようである。
女性は毎日台所で、いかに美味しく食べるか、
五大栄養素を盛り込んいるか、老人になりかかっている身体を
元気づけられるか、一瞬のうちにそんなことが頭をめぐるのである。
(今は男性も厨房に入るので、女ばかりとは限らないが・・)
数十年もこの繰り返しで、いやになる日もあるにはあるが、
家族の為もあるけれど、自分も食べたいから作る。
生きる基本の食べる事、抗うこともないのである。




紫蘇の実や生涯姉は姉であり       茜




秋の季語;紫蘇の実 



2012年9月8日土曜日

朝顔


朝顔がはかない感じで咲いていた。
朝咲いて、すぐに萎んでしまうので花の命は短い。
しかし、洋種の朝顔は一日中咲くので、
むしろ元気よく咲いている。
花の色は、だいたい寒色系が多く、やはり朝の光の色の花が
多いようだ。暖色系はまだみた事がない。

そんな朝顔を皿に描いてみた。
上絵付け用顔料を油で滑らかになるまで練っておく。
描く時は、皿にそれを油でゆるめながら伸ばしていく。
色を薄くするも、濃くするも、伸ばし次第となる。
約800度の電気炉で焼き付けました。




朝顔の明け行く空の色ばかり        茜





秋の季語;朝顔

2012年9月1日土曜日

空蝉(うつせみ)

空蝉(うつせみ)は蝉の抜け殻です。
地下に数年生息していた蝉の幼虫は、不完全変態する昆虫
なのでサナギにはならず直接成虫になる。、
夏地上に這い出してきて背を割り皮を脱ぎ、夜の間に成虫と
なる。この蝉の抜け殻を「空蝉」という。
透けた抜け殻をみると、
足の爪先はしっかりと尖り、目の形まで残っている。
さっきまで中に柔らかい蝉がいたのか不思議な思いがする。

*友人から文に誤りがある事を指摘していただきました。
 不完全生態であるという事を書き加えました。



空蝉の命あるごと爪立てる    茜




夏の季語;空蝉