2013年9月27日金曜日

鬼灯(ほおずき)

散歩の途中に見つけた鬼灯。
真っ赤に色づいている鬼灯も綺麗だが
外の袋が網目模様になっているのも面白くて好きだ。
日陰にある鬼灯に多いようである。 
枯れかかっている葉の部分に、ある細菌が付き分解してしまい、
葉脈のみ残ったのが、この「網目状の袋」だ。
人為的には、水に袋ごと漬けておくと、こうなるらしい。
  



 たわむれに鬼灯鳴らす夕ごころ           茜
 
 
 

 
秋の季語;鬼灯(ほおずき)


2013年9月20日金曜日

冷え

しばらく留守にしている間に、すっかり秋の風情になっていた。
ピンクのシュウカイドウが咲きみだれ、
毎日楽しませてくれたミニトマトは、熟れすぎて地面に落ち、
苦瓜は黄色くなり葉は枯れていた。
暑くて長かった夏だったが、
自然は否応なしに進んでくる。
義母が逝った、101歳だった。
眠るように穏やかに静かに逝った。
  
  
  永別の母を呼ぶ声真夜の冷え        茜
 
  母逝くや月天心に昇りおり             茜
  (ははいくやつきてんしんにのぼりおり)
  
  
  
 秋の季語;冷え
 

2013年9月9日月曜日

蓮の葉に大きな露の珠が載っていた。
あと一揺らぎで、零れそうだ。
思いがけない露の大きさは、まるでレントゲンのように
葉脈を浮き立たせていた。
傍には糸とんぼが一休み。
  
  
  
  
  蓮の葉の葉脈透かし銀の露        茜

  白露の一つ一つの照らされて       茜
  
 


秋の季語;露、白露

2013年9月6日金曜日

秋風,爽やか

ようやく秋風が立ち始めた。
台風の通り過ぎた後のような空気の入れ替わり。
朝方は少し寒くて目が覚めた。
  
この夏お世話になったワンピース。
半日で作った簡単服である。
あるブテイックの前を通りかかり、マネキンの着ているワンピースに目が留まった。
よく見ると、前開き無し、後開き無し、頭からかぶる形、
これは良いと大体の寸法を目測して帰った。
20年眠っていた木綿の布を引っ張り出し、似たような服に作り上げた。
干すとすぐに乾く優れものとなった。
  
  
  
 爽やかや乾く木綿のワンピース        茜
 (さわやかやかわくもめんのわんぴーす)
  
  
秋の季語;秋風、爽やか

2013年9月3日火曜日

韮の花(にらのはな)

俳句の上では「秋」ですが、まだ夏の句を作っています。
友人の畑のお手伝いに行った。
一ヶ月も手が入らない草の勢いは凄まじく、抜いても抜いてもはかどらなかった。
最初の 意気込みはどこへやら、すぐに ばててしまった。
汗をぬぐって顔を上げると、畑の隅の韮が可愛い花を付けている。
まだ半分蕾のものをたくさん摘みとらせてもらった。

さっと湯にくぐらせて冷水にとり、
三杯酢や、胡麻ドレッシングでいただく。
ほのかな韮の香りとしゃきしゃき感を楽しんだ。
  
  
  

 平凡な今日が大切韮の花        あかね
 
 炎天の畑かほどと思わずに       あかね 
  
  
  

夏の季語;韮の花(にらのはな)