2015年7月29日水曜日

武相荘  白洲次郎邸

入り口
 
 
武相荘の入り口から白洲邸である。
緑の中にゆったりとした構えの家、
小高い土地からは駅まで眺められたのではないだろうか。
その昔蚕農家だった家を買い取り、広い土間そのままに
白いタイル張りにしてあり、どんなにおしゃれだったかがわかる。
上がり框をあがると、囲炉裏を切った部屋、次の床の間は寝室に
二階蚕の部屋は子供部屋、北側奥の小部屋は書斎だったのだろう
本棚にぎっしりと本が並べられていた。



 天井まで本積む書斎新樹光       茜
    (5月)


2015年7月25日土曜日

蓮池

午後五時頃、蓮の花は閉じていた。
朝咲き、夕には閉じて3日間程繰り返すのである。
その後花びらが落ち、緑の花托が種を育てるのだ。
赤いショウジョウトンボが飛んでいるだけの静かなひとときを、
ただぼんやりと眺めて座っていた。
蓮池の日差しも次第に薄くなってくる。
ちょうど来たバスに乗って帰ることにした。



蓮池に影さしバスの折り返す       あかね


2015年7月22日水曜日

夏燕

 
この写真を撮ったのが7月1日だった。
我が家の玄関先に新しい泥をくわえてきて巣を作ったのだ。
もう20日も経っているというのに、雛は孵らず
燕はずっと座り続けている。
哀れ夏燕、いつまでそうして座っているのだ。
実は爪程の小さな卵の殻が一つ落ちているのを見てしまったのだよ。
黒い頭だけちょこんと出しているのを見ると、つい人の子供が覗いているような
錯覚をするではないか。



 病とて生きてればこそサングラス     あかね


2015年7月18日土曜日

今日の収穫

(ブルーベリー、ミニトマト)
 
(茗荷)

小さな庭の収穫期である。
ブルーベリーも10年目になり、木の高さも2メートルを超えた。
ミニトマトは1本に100個生るそうだから、
3本で300個は生る予定だ。
隅に植えてあった茗荷も、雨の後いっきに出てきた。
手のひらに一杯の収穫だが、二人暮らしには丁度良い。
今日は、冷ややっこに茗荷を添えて、
ミニトマトは玉葱と和えて、
初収穫のお祝いだ。



夏木立兄の家来でありしころ        あかね





2015年7月16日木曜日

るりまつり

                               (タブレットで撮りました)

「るりまつり」も好きな花だ。
青色系の花に惹かれるのである。
「アカバンサス」が咲き終わるとすぐにこの花が咲き始めた。
昼は太陽の光が反射して、思うような色合いに撮れない。
午後6:00を過ぎて、ようやくこの色に撮ることができた。
6月から 9,10月まで楽しめるのがうれしい。
今日は台風の前触れの雨が強く、窓の表面を洗い流している。



 翡翠いま吾立つ橋をくぐりけり        あかね


2015年7月15日水曜日

ジャカランタの花

 
 
近頃カメラを持ち歩かないので、古い写真から選んでみた。

数年前、ポルトガルに旅行した際「ジャカランタの並木」に出会った。
高く古い樹が街にしっくりと馴染んでいた。
空の色のような青い花は房状に下がっている。
街のいたる処で咲いていて、
熱帯地方に多く、高木、低木と種類は多いらしい。
旅行先でも、初めてみる花が目に飛び込んでくると、
早く名前を知りたいと思う事がある。



ジャカランタ咲いて日陰のカフェテラス       あかね



2015年7月4日土曜日

花筏(はないかだ)

花筏は、四月ごろ葉の真ん中に小さな薄緑の花を付け
今頃濃い緑の実になる。
葉の真ん中に実を付けるのが珍しく、
人がイカダを漕いでいるように見立てたことから
この名が付いているという。
梅雨晴間のある日久しぶりに山の中の沢に、
山女か岩魚の魚影を見に入った折り、
夫が下の沢からこの葉を見つけて持ってきた。
魚は見えなかったが、車の近くで待っていた私に
この葉をお土産にしたのだ。



雷に耳を澄ませば遠ざかる       あかね