
夏 青い胡桃をつけていた樹に会いに行くと
葉も実もすっかり落ちて、裸木となっていた。
小川へ半分倒れるように傾いで立っていた。
実は、樹の下の枯葉に隠れるようにして
散らばっていた。
果肉に包まれたまま、黒く朽ちている。
鬼胡桃は、種が落ちてくる種類とは違い、
果肉も一緒に落ち朽ちるようだ。
この樹の持ち主もわからず、私は山の神さまに
許しを請うて拾った。
写真は黒い小さな方が鬼胡桃です。
きれいに洗って干しています。
鬼胡桃広げし紙も乾きゆく 茜
(おにぐるみひろげしかみもかわきゆく)
秋の季語; 胡桃、鬼胡桃