
我が田のごとく見回っているこの田園に、今年の
春ちょっとした変化があった。
一番早くから耕し草取りは欠かさず、稲刈りも
まっ先にやっていたお爺さんがいました。
ある春の日、半分耕した田を残してばったり姿を見
せなくなった。
その田だけが水を張られることもなく
草の花だけがたくさん咲いた。
農薬が少なかったのか絶滅危惧種の「イヌゴマ」や
「サクラタデ」等咲ききれいなお花畑になっている。
お爺さんを待っているかのようです。
写真はイヌタデです。赤まんまとも呼ばれています。
休耕田の暮色明るく赤まんま 茜
〈きゅうこうだのぼしょくあかるくあかまんま)
草の穂や歳をとられてしまいけり 茜
(くさのほやとしをとられてしまいけり)
秋の季語;犬蓼(いぬたで)、赤まんま、草の穂絮