2014年11月15日土曜日

落穂

あれほど騒いでいた鴉の声がしなくなったと思ったら
田に落穂をつつきに降りていた。
稲刈りもとうに終わって、しらじらとした冬田に
黒い鴉は模様をつけるかのように居た。
寄りあったり、離れたり、しながら。
今日の終いの晩さんに、落穂を喰うとは
なかなかセンスはよろしい鴉達だ。



 極上の落穂や去らぬ夕鴉           茜

 夕暮れの風に追われる寒鴉