2021年6月7日月曜日

夏椿


 
夏椿、ヒペリカム、ビヨウヤナギ どれも一日花である。庭にある草花を活けると時期を逃さないように気をつけなければならない。朝、目を付けていた夏椿の花は午後目の前でポトリと落ちた。
 
約40年も前、アメリカに暮らしていた時、着くとすぐに英会話学校へ通い始めた。幾つかに分けられて、この20人程のクラスが始まると自己紹介をすることになった。イタリアから来た青年は丸めたピザ生地をクルクルと回し、あれよあれよという間に頭上に大きな円形の生地を広げてしまった。拍手喝采だった。ソフィアローレンそっくりのイランの女性は観たこともない美しいオーロラのようなお菓子を持ってきた。私はというと、生け花を披露したのだった。庭の木の枝と途中で買ったお花を用意してワイングラス型の花器に枝を垂らして活ける小品をパフォーマンス。その木の名も花の名も知らなかったが即興で活ける楽しさが役にたったのだった。
 
 
真白きは残して掃けり夏椿 mi