skip to main |
skip to sidebar
白鷺(しらさぎ)
白鷺は音もたてずに首を伸ばしてじっとしていた。
最初私は鷺が何をしているのか解らなかった。
しばらくすると、
一瞬で小魚を咥えていた。
それを後ろの土手に叩きつけて飲み込んだ。
白鷺は何事もなかったように、池のふちをゆっくりと
歩いてきた。
私の目の前を一瞥もくれずに通り過ぎた。
金色の目に威圧されたかに、身動きできなかった。
歩きくる鷺の目の色怖ろしき 茜
(あるきくるさぎのめのいろおそろしき)
白鷺の己が影刺す水鏡 茜
夏の季語;白鷺