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早苗田(さなえだ)
田植えのすっかり終わった峡(かい)は
湿気か水蒸気のようなものに満ちていた。
空気がすでに濡れているのだ。
降りそうで降らない天気は、向こうの山々を
煙らせていた。
梅雨霞という季語がありそうに思った。
畦の花は「イヌゴマ」です。(絶滅危惧種)
年配の方が作っていらした田んぼでしたが、とうとう
今年は作られませんでした。草が繁ってしまった
田の畦に咲いていました。
峡一つ濡らしていたる植田かな 茜
苗の列我が田のごとく眺めけり 茜
早苗田へ音を消しつつ入る水 茜
夏の季語;早苗田