
お寺の門前に「山門不幸」と書かれた白木の札が
立っていた。
どういう意味なのか解らないまましばらく経って
(さんもんふこう)と読み、その寺の住職が亡く
なった事を知らせる言葉だと知った。
春の枝垂れ桜が美しいこの寺は、散歩の途中の
目印でもあり私達の休憩所でもあった。
ある日庭を掃いている方に声を掛けて、話している
うちにお坊さんだとわかりました。
前のお坊さんにはお目に掛かかる事もなく、
新しいお坊さんとお話したのでした。
お寺の角の茶の木に、灯りのような花が咲いて
いました。
茶の花や新任の僧ジーンズで 茜
(ちゃのはなやしんにんのそうじーんずで)
冬の季語;茶の花