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冬木の芽
まわりの山を見渡すと、木の芽のせいで赤く
なってきている。
夏の黒々とした緑の重そうな山と違い、冬の
葉が落ちてしまった山の、心細そうな寒々とした
たたずまい。
地肌の凹凸まで透けて見えそうだ。
その単色だった山にも、春のきざしが表れて
まず木の芽の色がはっきりとし始めた。
緑の葉も芽の時は赤い、赤に何かの意味が
あるのだろうか。
この堅い芽が開き始めると、木の輪郭を画く
ように一本一本をそれぞれの色で際立たす。
その木々の間を歩く日が待ち遠しい。
あかあかと冬芽整う雑木山 茜
(あかあかとふゆめととのうぞうきやま)
冬の季語;冬芽