2012年7月29日日曜日


かつて子供達を養う為に、父も母も若くて
田畑に毎日出ていた時があったのだろう。
その子供達も独立して街へ行ってしまったのだろうか。
この道の奥には、賑やかな人声と生活が
あったに違いない。
二本の道は車の轍の跡か、その昔は馬車も通った
かもしれない。
思わず誘われるように、この小道へ入ってしまった。
草に埋もれてしまった庭は夏の日差しに
あえいでいるかのようだった。




まぼろしや芭蕉くぐれば父の声    茜




秋の季語;芭蕉