葛の花は楚々として葉影から覗いている花姿、色は好きだが、
花の匂いは、どこかで嗅いだ化粧の匂いがして
あまり好きではない。
川原を覆い尽くすごとくに茂っている。
葛湯にする葛粉は、この根を取って作られるというが
想像がつかない。
この深い根にふくまれている物に気がついた昔の人の
知恵は計り知れないものがある。
以前、長い葛の蔓で篭を編んだことがあるが、
その蔓の中身は柔らかく、水気を含んでいたせいか、
すぐに虫に喰われてしまった。
(上絵付け用の顔料で描き約800度で焼いたものです)
葛の花石橋までの土ぼこり 茜
すれ違った化粧の匂い葛の花 茜
秋に季語;葛の花