2011年11月20日日曜日

返り花


 時期はずれにさいている花を返り花といいます。
桜、梨、桃、杏、山吹、つつじ、菖蒲など、
ひでりや、台風で樹木に影響があった年に多い
ようです。
散歩の途中で見かけたこの花は何の花でしょうか。
樹の一枝に花を付けていました。
葉の様子から杏か桃かもしれません。
いつから咲いていたのか、
気がつきませんでした。
ひっそりと咲いて、ひっそりと散っていくのでし
ょうか。
   
   
   
 人声に仄とかがやく返り花       茜
 (ひとごえにほのとかがやくかえりばな)
   
   
   
冬の季語;返り花、帰り花、二度咲き

2011年11月17日木曜日

ノルディック ウオーキング


 ノルディック ウオーキングへ参加しました。
二本のポールを使って歩くのです。
初めての経験でしたが、歩くうちにポールを使う
のにも慣れてきて、ポールが自分の体を前へ
押し出すようになると面白くなってきました。
運動量は普段の歩行の1.5倍、体の筋肉の90%を
使い、膝・関節への負担が少ない、と良い事づくめ
のようです。
ポールのお陰で坂道も不思議と難なく歩けました。
  
良く晴れてどこまでも澄み渡り、江ノ島は勿論、
遠く都心のスカイツリーまで見えました。
落ちたばかりの朴落葉を、音をたてて踏んで
行きました。
   
   
   
  
 江ノ島へ木霊す冬の阿夫利山      茜
 (えのしまへこだますふゆのあぶりやま)
   
       
冬の季語;冬の山

2011年11月15日火曜日

牛蒡(ごぼう)


 いただき物です。
牛蒡の大きいこと、直径4,5センチもありました
掘り立ての牛蒡には、中心によくあるふかふかした
所は無くて、ずっしりと詰まっていました。
削ぎ切りにして、お揚げと豚肉で炒め煮に。
柔らかく、あんなに大きく無骨だった牛蒡の
やさしい歯ざわりに満足。
春菊のお浸しを添えて、
今日も感謝の夕餉でした。
   
   
   
 冷えてきし床の硬さを踏みにけり     茜
 (ひえてきしゆかのかたさをふみにけり)
   
   
   

秋の季語;牛蒡掘る、冷え

2011年11月11日金曜日

霧



 志賀高原の白樺黄葉はもう終わって、白い幹の林
になっていた。
時折濃い霧に覆われてしまい、その中を車で進む
のは危険だったので、途中のレストランで休む事
にした。
牧場に隣接していて、厩舎から馬が覗いている。
久しぶりに馬を見たような気がする。
馬もじっと見返した。少し歳をとっているようだ。
きっと観光の子供さんを乗せているのだろうと
思った。
   
   
   
 
 柵へ来て馬の嘶く霧の中        茜
 (さくへきてうまのいななくきりのなか)

 その中の一条白し初時雨        茜
 (そのなかのひとすじしろしはつしぐれ) 

秋の季語;霧   冬の季語;初時雨

2011年11月8日火曜日

酢橘(すだち) 檸檬(れもん)


 真ん中の黄色がカボス、柿、小さな緑は酢橘
(すだち)のようですがライムレモンと書いて
いました。
この近辺で手に入れた果物達です。
料理にさっと絞るだけで新しい味になります。
どちらも爽やかな香りが気分をよくします。
全部飾って楽しく、豊かな気分に。
   
   
   
   
 青空が胸に広がる檸檬の香      茜
 (あおぞらがむねにひろがるれもんのか)
   
   
秋の季語;檸檬(れもん)、酢橘(すだち)

2011年11月5日土曜日

棗の実の使い方


 棗の実を拾いました。
以前から気になっていたのです。この辺りの
畑や庭先に良く見かけるのに、食べ方を誰も
知らないのでした。
熟れきった実の中は空洞があり踏むと音をたてます。

「テレビで観た使い方」
 棗の実を種から外して刻み、種と共に煮出すと
 甘い紅茶色の飲み物に。気持ちを落ち着ける
 効果があるそうです。
 他にスープに入れるのは良くやっています。

左の白い髭のあるのは「朝鮮人参」です。
草津への途中で見つけました。
  
   
 
 ポムポムと破音に踏まれ熟れ棗     茜
 (ぽむぽむとはおんにふまれうれなつめ)
   
  
  
秋の季語;棗

2011年11月2日水曜日

秋の虹


 草津温泉をとりまく山々は、唐松の黄葉で
黄金色に輝いていた。
森に入って歩くと、なんとも言えない樹脂の
匂いで心地良かった。
ときおり降る日照雨(そばえ)に、照り翳りが
速く、雲の形の影が走るのがわかった。
ふと見ると
唐松の森から虹が立っている。
森の明るさから昇っているかのように
いつまでも消えなかった。
   
   
   
   
 谺して谷深めゆく秋の虹       あかね
 (こだましてたにふかめゆくあきのにじ)
    
 すり鉢の底の湯の町鳥渡る      あかね
 〈すりばちのそこのゆのまちとりわたる)  

   
秋の季語;秋虹、鳥渡る

2011年10月30日日曜日

新米


 今年も新米が届きました。
有難いことです。職を退き代々の田を受け継いだ方
が送ってくださるのです。
「イクヒカリ」「ヒノヒカリ」、早生米と晩生米
だそうです。
さっそく炊いたご飯は真っ白に光っていました。
仄(ほの)かに甘く、飲み込んでしまうのが
惜しいくらいです。
   
    
   
  
 新米に力をもらう朝餉かな       茜
 (しんまいにちからをもらうあさげかな)

 新米を盛り万象に感謝せり        茜
 (しんまいをもりばんしょうにかんしゃせり)
   
   
   
秋の季語;新米

2011年10月27日木曜日

箒木(ははきぎ)、ははきぐさ


 箒草(ほうきぐさ)とも呼ばれているこの草は、
夏の季語です。
実は「とんぶり」と称し若葉とともに食用になり
ます。
しかし、今赤く色づいた草は、はっと人目を
ひくほどの美しさです。
このあと箒として加工されるのでしょうね。
秋の赤に入れましょう。
   
  
  
  
 箒草赤し秋日をなお透かし       茜
 (ほうきぐさあかしあきびをなおすかし)
     
     
  
秋の季語;秋日  

2011年10月24日月曜日

赤まんま(犬たで)


 我が田のごとく見回っているこの田園に、今年の
春ちょっとした変化があった。
一番早くから耕し草取りは欠かさず、稲刈りも
まっ先にやっていたお爺さんがいました。
ある春の日、半分耕した田を残してばったり姿を見
せなくなった。
その田だけが水を張られることもなく
草の花だけがたくさん咲いた。
農薬が少なかったのか絶滅危惧種の「イヌゴマ」や
「サクラタデ」等咲ききれいなお花畑になっている。
お爺さんを待っているかのようです。
写真はイヌタデです。赤まんまとも呼ばれています。
   
   
   
 休耕田の暮色明るく赤まんま       茜
 〈きゅうこうだのぼしょくあかるくあかまんま)
 
 草の穂や歳をとられてしまいけり     茜
 (くさのほやとしをとられてしまいけり)
     
     
     
秋の季語;犬蓼(いぬたで)、赤まんま、草の穂絮  

2011年10月22日土曜日

秋の鷺(あきのさぎ)


 電柱の上に青鷺がいた。
飛び立つのを待っていたが、いつまでも動かなかった。 日が沈みまだ明るさが残っている山の方を、じっと見ているのだった。
   
ただ座っているだけ、こころを空っぽにして瞑想する
座禅の姿をふと想った。
  
鷺、青鷺は夏の季語ですが、「秋の」を付ければ
秋の季語として使えます。
   
   
   
   
 暮れゆくを打ち眺めおり秋の鷺      茜
 (くれゆくをうちながめおりあきのさぎ)
      
   
夏の季語;鷺、青鷺

2011年10月19日水曜日

秋蒔(あきまき)


        (写真は私が作った菜園)
7,8年前、小さな菜園を借りていた。
種を蒔くと芽が出て、育て、収穫するまでが
一刻も目を離せない程の喜びだった。
狭い土地に、欲しい野菜の種をありたけ蒔いて、
あまりにも隙間がないので笑われたものだった。

写真の花は「サルビアレウカンサ」
小松菜、山東菜、かぶ、青梗菜、大根、ネギ、玉葱
水菜、春菊、サラダ菜、ルッコラ、
思いつく野菜は全部蒔いた。
秋蒔きの野菜は強く、冬を越して春先まで楽しめる。
菜園で作るのを止めた今は、
プランターに「ルッコラ」を作っている。
   
   
   
  
 秋蒔の畝の湿りを均らしけり      茜
 (あきまきのうねのしめりをならしけり)
   
   
  
秋の季語;秋蒔

2011年10月17日月曜日

鰯(いわし)


 一年中出まわっている鰯ですが、秋の季語に
なっています。 
脂がのって美味しい時期だからでしょう。
少し小さかったのですが、
手開きにして塩を振り、3時間ほど干しました。
さっとあぶるようにして焼くと絶品。

「昼ごはん」
 さつま芋と炊いたご飯
 鰯の塩焼き
 大根間引き菜の付け合せ
 トマトベースの具だくさんスープ
  
   
   
     
  鰯干す山よく見えるベランダに      茜
   
   
   
秋の季語;鰯

2011年10月14日金曜日

蕎麦の花


 蕎麦の花はやさしい色をしている。
乾燥した土地や痩せた土地などでも栽培できる。
種まきから2、3ヶ月程で収穫できることから
救荒作物としても重宝されてきたようだ。
   
この豚小屋は、何百頭も飼われている工場のような
所である。
時折、物凄い豚の鳴き声が悲鳴のように聞こえる。
餌をもらう時間なのだろうか。
売られていく時間なのだろうか。
   
   
   
 豚鳴くや慈愛の色の蕎麦の花      茜
 (ぶたなくやじあいのいろのそばのはな)
   
   
  
秋の季語;蕎麦の花

2011年10月11日火曜日

ヒヨドリジョウゴの実


 9月24日に花を載せましたが、実がつき色づき
ました。
赤い実は、「液果」といってつぶすと赤い汁がで
ます。
ほおづきもこの種類でしょうね。
毒性の実ということで、潰したあとは手を洗いました。
下の方には「アカマンマ」といわれる「たでの花」が
咲いていました。
秋の草花は実をつけながら、きれいです。
     
      
      
 同じ道通りしきし犬いのこずち     茜
    
         
 満月は正面の顔草濡れて        茜
 (まんげつはしょうめんのかおくさぬれて)
   
   
  
秋の季語;月、いのこずち

2011年10月8日土曜日

ひょんの実


 「蚊母樹」(イスノキ)と読める方はあまり
居ないでしょう。
このイスノキの葉にアブラムシ等が巣食い、
虫瘤を作り大きくなったものが「ひょんの実」と
呼ばれています。
この大きな方の実には穴があいていますが、中の
虫が出ていった跡のようです。
穴に口をつけて吹くと「ホーホー」「ヒョー」
と懐かしい音がしました。
ここから「ひょんの実」「ひょんの樹」とも呼ばれ
ているようです。
   
  
      
  
 ひょんの実を吹くや何かが目覚めたる   茜
 (ひょんのみをふくやなにかがめざめたる)
   
   
  
秋の季語;ひょんの実、ひょん

2011年10月4日火曜日

ピクルス


<コメントが入らなくなっています。
<良かったらメールにて送ってください。
<こちらへ掲載させていただきます。
   
カリフラワーと人参のピクルスです。
酢に、にんにく、フェンネルの種と花、月桂樹の葉
だけの味付けです。
そのまま食べると酸っぱいのですが
これを牛肉や豚肉と一緒に炒めるとグッドです。
  
ポルトガルの食堂で食べた味を再現しました。
外食して気に入ったメニューは我が家で作ってみま
す。これもその一つです。
酢も一緒に加えると、あっさりとして肉の旨みを
引き立てます。
   
   
   
 ふいに子の来てのひととき後の月     茜
 (ふいにこのきてのひとときのちのつき)  
   
     
   
秋の季語;後の月(十三夜)

2011年10月1日土曜日

野葡萄(のぶどう)


 俳句の季語には、山葡萄、野葡萄は同じに分類
されているが、植物としては違うものだ。
山葡萄は食べられるが、野葡萄は食べられない。
虫と野鳥にまかせておきましょう。
   
わたしがよく歩いている里山は、特別な名前等
ついていない、丘のような場所だ。
手入れもあまりされていない所は、決まって
竹が雑草のごとく繁っていたり、倒れた木や草が
そのままだったりする。
だからこそ、なのか、山葡萄や野葡萄、オニドコロ、
ヒヨドリジョウゴといった珍しい草花に会う事が
できる。
   
   
   
  
 野葡萄や裏山という呼ばれよう      茜
 (のぶどうやうらやまというよばれよう)
   
   
秋の季語;野葡萄 

2011年9月29日木曜日

山女(ヤマメ)、岩魚(イワナ)


 朝暗いうちから夫は釣りに出かけていった。
9月30日で禁漁になってしまうので、落ち着かな
い様子だった。
わたしも又、イワナやヤマメを食べるのを楽しみに
している。
以前付いて行った時、その清流の中に魚を
見つけるのは容易ではなかった。
夫はちょっとした石の陰や砂の上の魚をよく見分け
るので感心したものだった。
小さな滝の渦巻く水の中から、釣り上げた時の
喜びはそばに居てもドキドキする程だった。
   
清流にしか棲まないイワナやヤマメは、その体も
冷たく人間が触れると火傷をする位、傷つくのだそ
うだ。中には針を飲み込んでしまう魚もいて、大体
の魚は持ち帰る事にしている。
表面はウナギに匹敵する程のぬめりがある。
写真一番上はイワナです。
     
  
  
 空中に岩魚跳ねたる鰭のあと    茜
 (くうちゅうにいわなはねたるひれのあと)

山影を秘めし岩魚のぬめりかな   茜
       
 見入りおり岩魚の歯型親指に    茜    
 (みいりおりいわなのはがたおやゆびに)
   
     
夏の季語;山女、岩魚

2011年9月26日月曜日

稲穂


 台風にも負けず稲穂は健在だった。
ところどころ稲が倒れている田もあったが、水には
浸かっていないようだった。
田の間を歩いていると、稲の匂いに包まれる。
熟れた稲の豊穣たる香り、風に乗せていっせいに
放たれるようだ。
手入れの行き届いた田と畦道、早くから刈り込まれ
た土手は、彼岸花が満開だった。
大山から続いている街道も満開だった。
   


  風が来て重さ生まれし稲穂かな     茜

  
  畦道も巡礼峠も曼珠沙華        茜
   
    
   
秋の季語;稲穂、曼珠沙華