2011年12月22日木曜日

烏瓜(からすうり)


 まわりが枯れ色となっていくと一層際立つのが
烏瓜である。
赤い実はいつまでもその色をとどめている。
今まで気がつかなかったのに、いきなり目に
飛び込んできた赤い色。
引くとずるずると蔓が烏瓜をつけて出てきた。
   
   
   
     
 からまりていずれの蔓の烏瓜      茜
   
   
   
秋の季語;烏瓜

2011年12月19日月曜日

年の暮(としのくれ)


 戸棚の中に10年眠っていた木の実。
何の木の実かわからないまま仕舞ってあった。
掃除をしていて見つけたものだ。
PCでいろいろ調べてやっと分かったのは、
「フタバガキ科」の木の実らしいということ。
熱帯にあるフタバガキ科の植物の代表的なものに
ラワンの樹がある。ベニヤ板に使うあのラワンだ。
高さ50~80mにもなる高木。
この羽根でヒラヒラと舞って降りてくるのだろう。
  
10年も前にタイ・マレーシアに旅行した事がある。
どうもその時に貰ったか、買ったか、拾ったかした
のだと思う。
記憶がないのである。
面白いものは貯めておく習性があるようだ。
   
   
     
    
 何の実と知らず大事に年の暮      茜
 (なにのみとしらずだいじにとしのくれ)
   
   
  
冬の季語;年の暮

2011年12月17日土曜日

寒落暉(かんらっき)


 鮮やかな夕焼けだった。
わずかの間だったが、何か起きそうな気がする程
鮮烈な光だった。
大山の頂上に当たって「チンダル現象」ともいう
べき影のような筋が出来ていた。
このような自然の前で人は時として不安にかられる
ようだ。明日という不確かな日が本当にくるのか。

冬の夕焼けは、普通弱々しく淡い色が多いが
雲に反射して強い光になったのだろう。
手前には漆黒の暗闇が迫っていた。
   

  
 寒落暉畏れる闇を深くせり       茜
 (かんらっきおそれるやみをふかくせり)
   
   
   
冬の季語;寒落暉

2011年12月16日金曜日

冬瓜(とうがん)


 冬瓜は秋の季語です。
寒くなった今も畑には取り残された冬瓜がゴロリと
横たわっている。
中は充分熟しているだろう。
友人に貰った冬瓜はずっしりと重く、直径24cm
長さ35cmもある大物だった。
粉を吹いたような皮には指の跡がついていた。
刃を入れようとしても、外皮は堅くなかなか切れ
ない。刃先を差し込むように入れテコの原理に
従って「エイッ」とばかりに刃を下ろすと、
ようやく切れた。
中の真っ白な果肉からは、透明な水が滲みでた。
種を包んでいるふわふわの所は、メロンに例えると
一番甘い部分である。
しかしこれは涙をのんで捨てよう。
肉厚の実を切り分けて、椎茸ともどし汁で煮る
ことにした。
   
   
  
 冬瓜を抱きかかえきし指の跡      茜
  
 やるせなき地震や冬瓜真二つに     茜
 (やるせなきないやとうがんまふたつに)
    
  
秋の季語;冬瓜

2011年12月13日火曜日

十二月


 横浜の夜景です。
日曜日とあって大変な賑わいでした。
赤レンガ倉庫街では、ドイツビールやポテト
暖かいスープ等がテントで売られていました。
クリスマスが近づいてくると、とたんに
華やかに賑やかになっていきます。
大勢の皆さんが楽しんでいました。
こうして活気付くのは良い事だと思います。
経済波及効果も上がる事でしょう。
まわりのホテルの窓の灯がちょっと寂しい
気がしました・・。
久しぶりにのんびりと夜の街をそぞろ歩き
したのでした。
   
   
   
   
 映る灯を波畳み込む十二月      茜
  
 着ぶくれて観覧車の灯見上げけり      茜
 (きぶくれてかんらんしゃのひみあげけり)
  
   
   
   
冬の季語;十二月、着ぶくれ

2011年12月12日月曜日

枯菊



 谷戸の夕暮れは何かを焚くことで始まる。
煙は横にたなびき谷戸を出ていこうとはしない。
遠くの煙を写してみると、炎が立ち上がったり
低くなったりしながら、煙の量も次第に多く
なっているようだ。
中にいる人は、棒の先で掻いているようだが、
時どき叩いているようでもある。
炎を調整しているのだろうか。
この後すぐに辺りは暗くなってしまうのだ。
  
   
   
  
 寄りし身に惑う煙や枯菊焚く      茜
 (よりしみにまどうけむりやかれぎくたく)

 新任の僧のジーンズ枯菊焚く      茜
   
   
   
冬の季語;枯菊

2011年12月10日土曜日

皆既月食


 夜 10:40 現在の月です。
真上に近い月は、ぶれてなかなか撮らしてくれ
ません。
それでも、月を隠していく地球の影がうっすらと
みえました。
皆さんはごらんになりましたでしょうか。
   
   
   
  
 ほの赤き地球の影や冬の月      茜
   
 まなうらの今観し月と眠りけり    茜
  
 皆既月食手に図解して凍てほぐす   茜
 (皆既げっしょくてにずかいしていてほぐす) 
  
  
冬の季語;冬の月

2011年12月9日金曜日

寒さ


 幼い頃、姉と話したことがある。
「花嫁さんになるときは危ない仕事の人とはやめ
ようね。」
夜火事のサイレンが鳴り響き、風の強いこの夜を
命がけで助けに向かっている人がいる。
台風がきて一番激しく吹き荒れる頃、電線の切れた
危険なところへ出向く人達がいる。
   
お父さんがその危険な仕事に出て行く家族の
心細さを想ったのだろう。
幼いなりに、その仕事の大変さをわかっていたのだ。
今でもその大変さに変わりはないのだ。
  
高い鉄塔に、上がり下がりしながら作業をしている
人達がいた。
電線を伝って進んでいる人もいた。
目眩がしそうな光景だった。
安全第一お願いします。
   
   
   
 鉄塔に人動きいる寒さかな       茜
 (てっとうにひとうごきいるさむさかな)
   
   
   
冬の季語;寒さ

2011年12月6日火曜日

切干(きりぼし)


 大根の美味しい季節です。
まず、太い中ほどをふろふき大根やおでんの種と
して煮込みに使います。
その時に剥いた皮と残りの大根は、短冊に切って
干します。
小春日和の風の無い今頃は、3日位干すと程よく
しなびて、少し柔らかさが残っています。
それを食べやすい大きさに切り、砂糖、醤油、酢、
味醂に漬けます(火を通して酢を飛ばしてもよい)
飴色になった漬物は、良い箸休めになっています。
    
   
   
 切干や屋根の傾斜のゆるやかに     茜
 (きりぼしややねのけいしゃのゆるやかに)
   
   
  
冬の季語;切干

2011年12月4日日曜日

冬ざれ、時雨(しぐれ)


      (雨のあがった競艇場)    
 朝から雨が降り続いていた。
句会はウオターフロントにあるビルの22階で
始まった。
雨の為吟行に出ることが出来ず、見た景色の
嘱目吟という事になった。
展望の良い窓から見る街は雨で煙っていたが、
初冬の静かな感じがありいいものだった。
眼下に「競艇場」があり、海水を引き込んだ
このコースは休みの日でひっそりとしていた。
午後から晴れるとスカイツリーもくっきり見え
会は佳境に入った。

持参の「ひょんの笛」を、素敵な句にはお祝いに
遅い方には励ましにと、合いの手のごとく吹いた。
こんな事が許される愉快な句会なのである。
   
   
   
   
 冬ざれや競艇場の吹流し      茜   
 (冬ざれやきょうていじょうのふきながし)
  
 時雨るるや高さ失うビルの街    茜
 (しぐるるやたかさうしなうびるのまち)
   
   
   
冬の季語;冬ざれ、時雨(しぐれ)

2011年11月30日水曜日

枯木





 くぬぎ林の一年を撮ってみました。
一番上 11月30日
二番目 夏
三番目 早春
四番目 冬
  
いつの間にか季節は移っています。
明るい冬の林、新芽の優しい春、鬱蒼とした夏の
茂り、枯葉の重なっていく秋の林へと
変わっていました。
秋になると枯枝を根元へ集めて積むのは
何故でしょう。
害虫の温床にならないのでしょうか。
いつも謎に思っています。
どなたか教えてください。
   
   
   
 明るくて枯木の根元曝される      茜
 (あかるくてかれきのねもとさらされる)
    
   
   
冬の季語;枯木

2011年11月28日月曜日

蓑虫


 蓑虫は、ミノガ科の蛾の幼虫です。
バラ科やカキノキ科の葉を食べて育ち、枯葉や
枯枝に粘性の糸を絡め袋状の巣を作り、
あたかも蓑を纏っているかのような姿をしている。
雄は成虫になると巣を離れるが、雌は成虫でも
一生巣から離れないという。
   
この蓑虫は道端に落ちていました。
誰かが取ってはみたものの、飽きてしまったの
でしょう。
中ほどをそっとつまんでみると、弾力のある
虫の腹が感じられました。。
しばらく手に乗せていましたが、草むらへ
返しておきました。
動植物の一生はどこかしら似ていて、哀れでも
あります。
     
   
     
 蓑虫の蓑を通して柔らかし      茜

蓑虫の鼓動が風に揺れている     茜
    
    
   
秋の季語;蓑虫(みのむし)

2011年11月25日金曜日

茶の花


 お寺の門前に「山門不幸」と書かれた白木の札が
立っていた。
どういう意味なのか解らないまましばらく経って
(さんもんふこう)と読み、その寺の住職が亡く
なった事を知らせる言葉だと知った。
   
春の枝垂れ桜が美しいこの寺は、散歩の途中の
目印でもあり私達の休憩所でもあった。
ある日庭を掃いている方に声を掛けて、話している
うちにお坊さんだとわかりました。
前のお坊さんにはお目に掛かかる事もなく、
新しいお坊さんとお話したのでした。
お寺の角の茶の木に、灯りのような花が咲いて
いました。
   
   
   
 茶の花や新任の僧ジーンズで       茜
 (ちゃのはなやしんにんのそうじーんずで)
   
   
冬の季語;茶の花

2011年11月22日火曜日

生姜(しょうが)



 毎年この時期に生姜を干しています。
お茶に入れたり、スープに入れたり、生より干した
方が効くと聞いたからです。
身体を暖める効果があるとか。
   
野菜を干して料理に使うのは、生姜だけではあり
ません。
大根は切干にして漬物に。
白菜は干してフライパンで焼き、
人参もさっと干すと甘さ倍増、
洗った里芋を干してから剥くと痒みがない。  
天の恵みを味付けに。
   
   
 カリカリと星に水欲る干し生姜    茜
 (かりかりとほしにみずほるほししょうが)
   
    
 生姜干す皮尖るまで空澄めり     茜
 (しょうがほすかわとがるまでそらすめり)
   
   
   
秋の季語;生姜

2011年11月20日日曜日

返り花


 時期はずれにさいている花を返り花といいます。
桜、梨、桃、杏、山吹、つつじ、菖蒲など、
ひでりや、台風で樹木に影響があった年に多い
ようです。
散歩の途中で見かけたこの花は何の花でしょうか。
樹の一枝に花を付けていました。
葉の様子から杏か桃かもしれません。
いつから咲いていたのか、
気がつきませんでした。
ひっそりと咲いて、ひっそりと散っていくのでし
ょうか。
   
   
   
 人声に仄とかがやく返り花       茜
 (ひとごえにほのとかがやくかえりばな)
   
   
   
冬の季語;返り花、帰り花、二度咲き

2011年11月17日木曜日

ノルディック ウオーキング


 ノルディック ウオーキングへ参加しました。
二本のポールを使って歩くのです。
初めての経験でしたが、歩くうちにポールを使う
のにも慣れてきて、ポールが自分の体を前へ
押し出すようになると面白くなってきました。
運動量は普段の歩行の1.5倍、体の筋肉の90%を
使い、膝・関節への負担が少ない、と良い事づくめ
のようです。
ポールのお陰で坂道も不思議と難なく歩けました。
  
良く晴れてどこまでも澄み渡り、江ノ島は勿論、
遠く都心のスカイツリーまで見えました。
落ちたばかりの朴落葉を、音をたてて踏んで
行きました。
   
   
   
  
 江ノ島へ木霊す冬の阿夫利山      茜
 (えのしまへこだますふゆのあぶりやま)
   
       
冬の季語;冬の山

2011年11月15日火曜日

牛蒡(ごぼう)


 いただき物です。
牛蒡の大きいこと、直径4,5センチもありました
掘り立ての牛蒡には、中心によくあるふかふかした
所は無くて、ずっしりと詰まっていました。
削ぎ切りにして、お揚げと豚肉で炒め煮に。
柔らかく、あんなに大きく無骨だった牛蒡の
やさしい歯ざわりに満足。
春菊のお浸しを添えて、
今日も感謝の夕餉でした。
   
   
   
 冷えてきし床の硬さを踏みにけり     茜
 (ひえてきしゆかのかたさをふみにけり)
   
   
   

秋の季語;牛蒡掘る、冷え

2011年11月11日金曜日

霧



 志賀高原の白樺黄葉はもう終わって、白い幹の林
になっていた。
時折濃い霧に覆われてしまい、その中を車で進む
のは危険だったので、途中のレストランで休む事
にした。
牧場に隣接していて、厩舎から馬が覗いている。
久しぶりに馬を見たような気がする。
馬もじっと見返した。少し歳をとっているようだ。
きっと観光の子供さんを乗せているのだろうと
思った。
   
   
   
 
 柵へ来て馬の嘶く霧の中        茜
 (さくへきてうまのいななくきりのなか)

 その中の一条白し初時雨        茜
 (そのなかのひとすじしろしはつしぐれ) 

秋の季語;霧   冬の季語;初時雨

2011年11月8日火曜日

酢橘(すだち) 檸檬(れもん)


 真ん中の黄色がカボス、柿、小さな緑は酢橘
(すだち)のようですがライムレモンと書いて
いました。
この近辺で手に入れた果物達です。
料理にさっと絞るだけで新しい味になります。
どちらも爽やかな香りが気分をよくします。
全部飾って楽しく、豊かな気分に。
   
   
   
   
 青空が胸に広がる檸檬の香      茜
 (あおぞらがむねにひろがるれもんのか)
   
   
秋の季語;檸檬(れもん)、酢橘(すだち)

2011年11月5日土曜日

棗の実の使い方


 棗の実を拾いました。
以前から気になっていたのです。この辺りの
畑や庭先に良く見かけるのに、食べ方を誰も
知らないのでした。
熟れきった実の中は空洞があり踏むと音をたてます。

「テレビで観た使い方」
 棗の実を種から外して刻み、種と共に煮出すと
 甘い紅茶色の飲み物に。気持ちを落ち着ける
 効果があるそうです。
 他にスープに入れるのは良くやっています。

左の白い髭のあるのは「朝鮮人参」です。
草津への途中で見つけました。
  
   
 
 ポムポムと破音に踏まれ熟れ棗     茜
 (ぽむぽむとはおんにふまれうれなつめ)
   
  
  
秋の季語;棗

2011年11月2日水曜日

秋の虹


 草津温泉をとりまく山々は、唐松の黄葉で
黄金色に輝いていた。
森に入って歩くと、なんとも言えない樹脂の
匂いで心地良かった。
ときおり降る日照雨(そばえ)に、照り翳りが
速く、雲の形の影が走るのがわかった。
ふと見ると
唐松の森から虹が立っている。
森の明るさから昇っているかのように
いつまでも消えなかった。
   
   
   
   
 谺して谷深めゆく秋の虹       あかね
 (こだましてたにふかめゆくあきのにじ)
    
 すり鉢の底の湯の町鳥渡る      あかね
 〈すりばちのそこのゆのまちとりわたる)  

   
秋の季語;秋虹、鳥渡る

2011年10月30日日曜日

新米


 今年も新米が届きました。
有難いことです。職を退き代々の田を受け継いだ方
が送ってくださるのです。
「イクヒカリ」「ヒノヒカリ」、早生米と晩生米
だそうです。
さっそく炊いたご飯は真っ白に光っていました。
仄(ほの)かに甘く、飲み込んでしまうのが
惜しいくらいです。
   
    
   
  
 新米に力をもらう朝餉かな       茜
 (しんまいにちからをもらうあさげかな)

 新米を盛り万象に感謝せり        茜
 (しんまいをもりばんしょうにかんしゃせり)
   
   
   
秋の季語;新米

2011年10月27日木曜日

箒木(ははきぎ)、ははきぐさ


 箒草(ほうきぐさ)とも呼ばれているこの草は、
夏の季語です。
実は「とんぶり」と称し若葉とともに食用になり
ます。
しかし、今赤く色づいた草は、はっと人目を
ひくほどの美しさです。
このあと箒として加工されるのでしょうね。
秋の赤に入れましょう。
   
  
  
  
 箒草赤し秋日をなお透かし       茜
 (ほうきぐさあかしあきびをなおすかし)
     
     
  
秋の季語;秋日  

2011年10月24日月曜日

赤まんま(犬たで)


 我が田のごとく見回っているこの田園に、今年の
春ちょっとした変化があった。
一番早くから耕し草取りは欠かさず、稲刈りも
まっ先にやっていたお爺さんがいました。
ある春の日、半分耕した田を残してばったり姿を見
せなくなった。
その田だけが水を張られることもなく
草の花だけがたくさん咲いた。
農薬が少なかったのか絶滅危惧種の「イヌゴマ」や
「サクラタデ」等咲ききれいなお花畑になっている。
お爺さんを待っているかのようです。
写真はイヌタデです。赤まんまとも呼ばれています。
   
   
   
 休耕田の暮色明るく赤まんま       茜
 〈きゅうこうだのぼしょくあかるくあかまんま)
 
 草の穂や歳をとられてしまいけり     茜
 (くさのほやとしをとられてしまいけり)
     
     
     
秋の季語;犬蓼(いぬたで)、赤まんま、草の穂絮  

2011年10月22日土曜日

秋の鷺(あきのさぎ)


 電柱の上に青鷺がいた。
飛び立つのを待っていたが、いつまでも動かなかった。 日が沈みまだ明るさが残っている山の方を、じっと見ているのだった。
   
ただ座っているだけ、こころを空っぽにして瞑想する
座禅の姿をふと想った。
  
鷺、青鷺は夏の季語ですが、「秋の」を付ければ
秋の季語として使えます。
   
   
   
   
 暮れゆくを打ち眺めおり秋の鷺      茜
 (くれゆくをうちながめおりあきのさぎ)
      
   
夏の季語;鷺、青鷺

2011年10月19日水曜日

秋蒔(あきまき)


        (写真は私が作った菜園)
7,8年前、小さな菜園を借りていた。
種を蒔くと芽が出て、育て、収穫するまでが
一刻も目を離せない程の喜びだった。
狭い土地に、欲しい野菜の種をありたけ蒔いて、
あまりにも隙間がないので笑われたものだった。

写真の花は「サルビアレウカンサ」
小松菜、山東菜、かぶ、青梗菜、大根、ネギ、玉葱
水菜、春菊、サラダ菜、ルッコラ、
思いつく野菜は全部蒔いた。
秋蒔きの野菜は強く、冬を越して春先まで楽しめる。
菜園で作るのを止めた今は、
プランターに「ルッコラ」を作っている。
   
   
   
  
 秋蒔の畝の湿りを均らしけり      茜
 (あきまきのうねのしめりをならしけり)
   
   
  
秋の季語;秋蒔

2011年10月17日月曜日

鰯(いわし)


 一年中出まわっている鰯ですが、秋の季語に
なっています。 
脂がのって美味しい時期だからでしょう。
少し小さかったのですが、
手開きにして塩を振り、3時間ほど干しました。
さっとあぶるようにして焼くと絶品。

「昼ごはん」
 さつま芋と炊いたご飯
 鰯の塩焼き
 大根間引き菜の付け合せ
 トマトベースの具だくさんスープ
  
   
   
     
  鰯干す山よく見えるベランダに      茜
   
   
   
秋の季語;鰯

2011年10月14日金曜日

蕎麦の花


 蕎麦の花はやさしい色をしている。
乾燥した土地や痩せた土地などでも栽培できる。
種まきから2、3ヶ月程で収穫できることから
救荒作物としても重宝されてきたようだ。
   
この豚小屋は、何百頭も飼われている工場のような
所である。
時折、物凄い豚の鳴き声が悲鳴のように聞こえる。
餌をもらう時間なのだろうか。
売られていく時間なのだろうか。
   
   
   
 豚鳴くや慈愛の色の蕎麦の花      茜
 (ぶたなくやじあいのいろのそばのはな)
   
   
  
秋の季語;蕎麦の花

2011年10月11日火曜日

ヒヨドリジョウゴの実


 9月24日に花を載せましたが、実がつき色づき
ました。
赤い実は、「液果」といってつぶすと赤い汁がで
ます。
ほおづきもこの種類でしょうね。
毒性の実ということで、潰したあとは手を洗いました。
下の方には「アカマンマ」といわれる「たでの花」が
咲いていました。
秋の草花は実をつけながら、きれいです。
     
      
      
 同じ道通りしきし犬いのこずち     茜
    
         
 満月は正面の顔草濡れて        茜
 (まんげつはしょうめんのかおくさぬれて)
   
   
  
秋の季語;月、いのこずち

2011年10月8日土曜日

ひょんの実


 「蚊母樹」(イスノキ)と読める方はあまり
居ないでしょう。
このイスノキの葉にアブラムシ等が巣食い、
虫瘤を作り大きくなったものが「ひょんの実」と
呼ばれています。
この大きな方の実には穴があいていますが、中の
虫が出ていった跡のようです。
穴に口をつけて吹くと「ホーホー」「ヒョー」
と懐かしい音がしました。
ここから「ひょんの実」「ひょんの樹」とも呼ばれ
ているようです。
   
  
      
  
 ひょんの実を吹くや何かが目覚めたる   茜
 (ひょんのみをふくやなにかがめざめたる)
   
   
  
秋の季語;ひょんの実、ひょん

2011年10月4日火曜日

ピクルス


<コメントが入らなくなっています。
<良かったらメールにて送ってください。
<こちらへ掲載させていただきます。
   
カリフラワーと人参のピクルスです。
酢に、にんにく、フェンネルの種と花、月桂樹の葉
だけの味付けです。
そのまま食べると酸っぱいのですが
これを牛肉や豚肉と一緒に炒めるとグッドです。
  
ポルトガルの食堂で食べた味を再現しました。
外食して気に入ったメニューは我が家で作ってみま
す。これもその一つです。
酢も一緒に加えると、あっさりとして肉の旨みを
引き立てます。
   
   
   
 ふいに子の来てのひととき後の月     茜
 (ふいにこのきてのひとときのちのつき)  
   
     
   
秋の季語;後の月(十三夜)

2011年10月1日土曜日

野葡萄(のぶどう)


 俳句の季語には、山葡萄、野葡萄は同じに分類
されているが、植物としては違うものだ。
山葡萄は食べられるが、野葡萄は食べられない。
虫と野鳥にまかせておきましょう。
   
わたしがよく歩いている里山は、特別な名前等
ついていない、丘のような場所だ。
手入れもあまりされていない所は、決まって
竹が雑草のごとく繁っていたり、倒れた木や草が
そのままだったりする。
だからこそ、なのか、山葡萄や野葡萄、オニドコロ、
ヒヨドリジョウゴといった珍しい草花に会う事が
できる。
   
   
   
  
 野葡萄や裏山という呼ばれよう      茜
 (のぶどうやうらやまというよばれよう)
   
   
秋の季語;野葡萄 

2011年9月29日木曜日

山女(ヤマメ)、岩魚(イワナ)


 朝暗いうちから夫は釣りに出かけていった。
9月30日で禁漁になってしまうので、落ち着かな
い様子だった。
わたしも又、イワナやヤマメを食べるのを楽しみに
している。
以前付いて行った時、その清流の中に魚を
見つけるのは容易ではなかった。
夫はちょっとした石の陰や砂の上の魚をよく見分け
るので感心したものだった。
小さな滝の渦巻く水の中から、釣り上げた時の
喜びはそばに居てもドキドキする程だった。
   
清流にしか棲まないイワナやヤマメは、その体も
冷たく人間が触れると火傷をする位、傷つくのだそ
うだ。中には針を飲み込んでしまう魚もいて、大体
の魚は持ち帰る事にしている。
表面はウナギに匹敵する程のぬめりがある。
写真一番上はイワナです。
     
  
  
 空中に岩魚跳ねたる鰭のあと    茜
 (くうちゅうにいわなはねたるひれのあと)

山影を秘めし岩魚のぬめりかな   茜
       
 見入りおり岩魚の歯型親指に    茜    
 (みいりおりいわなのはがたおやゆびに)
   
     
夏の季語;山女、岩魚

2011年9月26日月曜日

稲穂


 台風にも負けず稲穂は健在だった。
ところどころ稲が倒れている田もあったが、水には
浸かっていないようだった。
田の間を歩いていると、稲の匂いに包まれる。
熟れた稲の豊穣たる香り、風に乗せていっせいに
放たれるようだ。
手入れの行き届いた田と畦道、早くから刈り込まれ
た土手は、彼岸花が満開だった。
大山から続いている街道も満開だった。
   


  風が来て重さ生まれし稲穂かな     茜

  
  畦道も巡礼峠も曼珠沙華        茜
   
    
   
秋の季語;稲穂、曼珠沙華

2011年9月24日土曜日

紫ヒヨドリジョウゴ  


 「すみませーん」と叫びながら、自転車が
猛スピードで私達を追い抜いて行った。
その後をついて駆け抜ける集団があった。
疾走ともいえる走り方だった。
田んぼの周りは格好の練習コースなのだろう。 
近くの大学の学生達だと思うが、
その真剣な顔つきとスピードは、練習風景とは
言えないようだった。大事な記録を取るのだろうか。
      
一周してきて次に会った時には、その集団は
ばらけていて、もはや先頭がどの人なのか判らなく
なっていた。
速度のあるあの人が先頭なのだろうと思いながら
見ていた。
必死だろう一人一人の間が開き、やがて最後の
人が前のめりになりながら走って来た。
がんばれーと小さく口の中で言い応援した。    
ヒヨドリジョウゴの紫が道端で揺れていた。
   
   
  
 しんがりは一人で走る草の花       茜
   
   
  
秋の季語;草の花

2011年9月20日火曜日

富士山  秋簾(あきすだれ)


 予約していた新宿高層ビルのレストラン。
早目に着くと日はまだ山の上らしく、眩しくて
富士山はうっすらと雲の一部のようにしか見え
なかった。
やがて、日が沈み逆光となり、富士山は黒く
くっきりと姿を鮮明にした。
手前の新宿まで続く空間が暗くなると
みるみる大きくせり出してくるように見えた。
刻一刻と空の色は変わり、オレンジから紫となり
急に暗くなっていった。
   
   
   
  
 暮れてより富士の近づく秋彼岸     茜
 (くれてよりふじのちかづくあきひがん)
   
   
  
秋の季語;秋簾

2011年9月17日土曜日

韮の花(ニラのはな)


 韮の花が満開です。
茄子の上の白い花が韮の花です。
この花を食べられる事はあまり知られていない。
咲いたばかりの花を摘みとって
さっと湯に通すと、ほのかな韮の香りの
歯ざわりの良いお浸しになる。
ひとつまみの花でも充分。
庭先に一列だけ植えている韮から摘んで。

写真は煮浸しのお汁をかけるのを忘れました。
だから、何か物足りないでしょう。
   
   
   
 門までを猫のすり寄る韮の花      茜
    
   
  
秋の季語;韮の花(にらのはな)   
春の季語;韮(にら)

2011年9月15日木曜日

オニドコロ


 まだ暑いうちから、すだれのように花が下がって
いた。
ようやく実が出来始めて「オニドコロ」とわかった。
ヤマノイモ科の多年植物である。
トコロとは、「野老」と書き、根がヒゲににている
事からきているようだ。
他にも、人に例えて名を付けているのは
「センニンソウ」老人のヒゲに似ているからという。
   
この里山では朝夕少し涼しくなったように思う。
でも、蚊は相変わらずしつこく寄ってくる。
あちこち刺されながら撮った。
  
   
   
  
 止まればすぐに秋の蚊オニドコロ      茜
 (とどまればすぐにあきのかオニドコロ)
  
   
   
秋の季語;秋の蚊

2011年9月12日月曜日

中秋の名月


 今日は中秋の名月がみられます。
満月と中秋が重なり、お天気も上々。
お月見といってもその辺を一回りするくらいですが。
  
稲はもう豊かにみのり、刈られる日を待っています。
水を抜いてある田んぼと水がまだ満ちている田んぼ
がありました。田植えの時期が少しづれているので
しょう。
彼岸花も咲き始めました。
つぼみの硬いのは、まだ赤も強くないですね。
  
  
  
 
  まなうらの今見し月と眠りけり     茜
    
    
   
秋の季語;月

2011年9月10日土曜日

露草


 久しぶりに渓流のある所まで車で行きました。
釣りをする夫は雨の後のささ濁りが好きらしい。
もう3日前に台風は過ぎ去ったのに
渓流の水はまだ濁っていた。
あちこち竿を入れていたが、まったく釣れなかった。
と言っても、わずか20分程度だから遊びの
ようなものだ。
私はその間、草花の写真を撮っていた。
草の中に深入りをするとヒルがいるので危ない。
道端の「露草」の青が美しくアップで撮りましたが、
難しいです。
   
   
   
 露草の青を深めり水の音      茜
   
    
   
秋の季語;露草

2011年9月8日木曜日

葛の花(くずのはな)


 葛の繁殖力はもの凄い。
あっという間にその辺を覆い尽くす。
花の香りは強く化粧臭いという感じだ。
   
福島県の原発事故で、避難を余儀なくされた
方々には本当にお気の毒でなりません。
放射能で汚染された土地がよみがえり、
又普通に暮らせる日々が戻るのでしょうか。
テレビでは、人の住めなくなった町や村が
映し出されていた。
民家の庭は葛の蔓が広がり、戸口まで迫っていた。
コンクリートの道路も両端から蔓の先が伸びていた。
恐ろしい光景だった。
      
   
   
 村あげて避難した道葛の花      茜
 (むらあげてひなんしたみちくずのはな)
   
   
  
秋の季語;葛

2011年9月6日火曜日

稲、稲の花


 今は稲が垂れるほどに実ってきました。
この写真は1箇月前のもので、白い稲の花が
ついています。
毎日変化する自然は、その時どきの一番美しい姿
を見せてくれます。
稲の花が咲き、やがて稲がしっかりと結実すると
田の水を抜き、干された土で実りを育て始めます。
頼りなかった早苗の頃から見守ってきた者にとって
これから、台風等で倒れないように、刈り入れの時
まであと少し頑張ってと願っています。
   
   
   
 どの道も川に沿いくる稲の花      茜
 (どのみちもかわにそいくるいねのはな)
   
    
   
秋の季語;稲、稲の花

2011年9月3日土曜日

世界陸上 天高し


 玉虫を又拾いました。
大映しにしてみると、表面のぶつぶつを発見。
この突起の反射でこの微妙な色が出るのかも
しれませんね。
  
世界陸上を観ていると、どの競技も感動します。
ハンマー投げ、槍投げ、高飛び、短距離、マラソン
どの選手も美しい、しなやかで強靭な身体、
限界まで力を出し尽くすという気迫。
  
玉虫の句は7月19日に作っていますので
世界陸上の句を載せます。気迫が足りないかな。
   
   
    
 玉虫の己が死知らぬ色あわれ        茜  
    
 秋天へハンマー投げの哮りけり       茜
 (しゅうてんへはんまーなげのたけりけり)  
   
 高飛びの身を反らしたる秋の天       茜
 (たかとびのみをそらしたるあきのてん)
   
 ランナーの掠る風さえ秋の色        茜
 (らんなーのかするかぜさえあきのいろ)
   
   
  
秋の季語;天高し、秋天、

2011年9月1日木曜日

金魚


 金魚が泳いでいるように見えないだろうか。
寒天液を多めにした「寒天寄せ」です。
トマトの赤を金魚に見立てました。
フェンネルの葉を水草と思って。
  
金魚すくいで、金魚を紙のポイで追い詰め
すくった時、金魚はポイの上で横倒しになり空気に触れます。
そして、あきらめの目を空に向けます。
  
ときには金魚の気持ちになって・・・
   
   
   
  
 すくわれし金魚一瞬空を見る      茜
 (すくわれしきんぎょいっしゅんそらをみる)
   
   
  
夏の季語;金魚