2010年9月7日火曜日

栗. 棗(なつめ)


思い切って訪ねてみました。
広い屋敷続きの裏の畑の竹薮の端に忘れられたように
生っている棗(なつめ)とはいえ、1,2個いただけ
ませんかと許しを請うたのだ。
こころよく一枝譲って戴きうれしく帰ろうとすると
道端に転がっている栗も拾っていきなさいという。
もう拾う人も居ないからと。
  
早生(わせ)の栗らしく、毬は割れて中からつやつやとした
栗が覗いていた。
なんとお土産も付けてもらったのだ。
いつも貰う事が多い、サバイバルな生活ですね。
うれしく申し訳ないような得したような気持ちで帰りました。
 
   
訪ねれば栗を拾っていけと言う     あかね
  
噴水の崩るは息を継ぐごとく      あかね
  (ふんすいのくずるはいきをつぐごとく)
   
   

 秋の季語;栗   夏の季語;噴水

2010年9月1日水曜日

星とぶ、流れ星


  
祭りの終わった後は、暦が急に進んだような気がする。
ガラス玉が一個落ちていた。
ラムネの中のビー玉だろうか。
土星のように、回りに輪がついている。
夏の終わりのように、飛び出していったのか。
     
   
 星とんでビー玉一つ拾いけり     茜
  
 
  
 秋の季語; 流れ星、星飛ぶ

2010年8月27日金曜日

棗の実 (なつめのみ)


棗の実を齧ると 青りんごの味がする。
それも時期と木によっては違うらしい。
去年はみずみずしかったが、今年のはスカスカしていた。
3センチほどのつやつやとした実だ。
茶色の実は、熟れて乾燥が始まった色なのです。
    
木は高く、たくさんの実を付けてしなやかだ。
風を受けて撓る(しなる)強い幹らしい。
茶道具の棗は、この実が由来というのは納得の形だ。
乾燥棗は、中華、韓国料理のスープにはよく使われている。
句は、幾つか作ったので載せます。
    
    
 風入れて青を惜しめり棗の実    茜
     (かぜいれてあおをおしめりなつめのみ) 
  
 熟れながら色の乾涸ぶ棗かな   茜
     (うれながらいろのひからぶなつめかな)

秋の季語; 棗(なつめ) 

2010年8月22日日曜日

糸とんぼ


糸とんぼは、川や水辺の近くで見かけるとんぼだという。
我が家は川と離れているから、そちらから来たという事は
ないだろう。
庭で毎年見るので、住みついている気配だ。
  
庭の隅に直径60センチの水盤を置いている。
水草も結構増えて初夏には花も咲く。
水は取り替えないのに、一年中澄んでいる。
しっかりと根を張った水草の効用だろう。
この水盤が水辺なのだろうか。
  
気をつけて見ないとわからない位の小さなとんぼ。
体長3cmほどだ。
お尻の先の青が目印だ。
ふわりふわりと低いところを飛んでいる。
   
  
 つかの間の朝日に濡れて糸とんぼ       あかね
  
  (つかのまのあさひにぬれていととんぼ)
  
秋の季語;とんぼ

2010年8月16日月曜日


ハグロトンボ(川とんぼ)だと思う。
胴体の青が美しいトンボだった。
蟻が取り巻いていたが、次ぎの日にはもう無かった。
  
段取りを決めるリーダーが居て、解体作業のうえ
運んでいったと思う。
働き者の蟻にとっては軽々とおごそかに進む作業
ったにちがいない。
  
  
 虫の翅を柩のごとく蟻運ぶ      あかね
  
  (むしのはねをひつぎのごとくありはこぶ)
  
 夏の季語; 蟻

2010年8月11日水曜日

夏野菜


E家との食事会。
シャンパンを持参していらした。
宵の口からのシャンパンはすぐに効いた。
ほろ酔い気分になって、ようやく食べ始める。
  
メーンデイッシュは、真ん中の「夏野菜の香草焼き」
庭のローズマリーとタイムをふんだんに使っている。
塩コショウ、オリーブ油、ニンニクで味付けし
焼いただけだが、野菜の旨味が引き出されている。
  
鳥の手羽焼き、トマトと生ハムのサラダ、空芯菜の
炒め物、スープはトムヤムクン、ピリ辛が暑さに
合っている。
遠くで花火の音がした。
 
   
  
 夕涼しワインとトマト持ち寄れば    あかね
  
  (ゆうすずしわいんととまともちよれば)
  
 季語; 涼し

2010年8月7日土曜日

青胡桃(あおぐるみ)


青い胡桃が葉陰にあった。
鬼胡桃とも言うようだが、つるっとした丸い形と鬼とは
どういう関係なのだろう。
  
向こうの田んぼを流れる水がきらきらと
透けていた。
ゆっくりとした動きだが、たえず流れているようだ。
風で稲がそよぐと水はきらきらを増す。
青胡桃は涼しさを纏っているように思えた。
  
晶晶(しょうしょう)という言葉が浮かんだ。
使い慣れない言葉だが、使ってみたい。
  
  
 晶晶と田水の流れ青胡桃     茜
  
  (しょうしょうとたみずのながれあおくるみ)
  
 夏の季語; 青胡桃

2010年8月3日火曜日

黴の宿(かびのやど)


この暑さで、汗疹(あせも)ができた。
首に流れる汗を拭かずにいたら、一日で出来てしまった。
子供の時以来、覚えがないから50年ぶりだろう。
   
とりあえず軟膏を塗ったが効かない。
そこで温泉に行ってみる事にした。
熱い硫黄の湯に浸かって治そうというのだ。
源泉かけ流しは、はずせない。
気になる宿に予約をして出かけた。
  
帰りには温泉水と湯の花を買って、
おかげでもうすっかり治りました。めでたしです。
  
  
 欄干の赤き橋越え黴の宿      茜
  
  (らんかんのあかきはしこえかびのやど)

 黴の宿明るき窓に爪を切る    茜
   (かびのやどあかるきまどにつめをきる)
    
夏の季語; 黴(かび)、黴の宿

2010年7月26日月曜日

燕の子、巣立ち鳥


この小鳥は何の鳥の赤ちゃんだろう。
まだ産毛のような毛だ。
近所の方が、きっと燕の子だろうと言った。
それにしても、巣は近くに見当たらないから
どこから、どうやってこの位置にまで来たのか。
  
水を近づけると少し飲んだ。
足の爪はしっかりと細い柵を掴んでいる。
しかし、眼は次第に閉じていく。
まわりは大きな鳥が飛び交い騒然としていた。
小鳥を心配しているのだろうか。
獲物として狙っているのだろうか。
   
約20分後、又見に行ってみると
もう姿は無かった。
   
   
 暮れてなお人家離れず巣立ち鳥    茜
   
  (くれてなおじんかはなれずすだちどり)
    
夏の季語; 燕の子、巣立ち鳥(春、初夏)

2010年7月19日月曜日

髪洗う


              (小鮎川の夕暮れ)

「私の髪を洗ってくれないか」
母が亡くなる数年前のある日、突然言った。
八十五歳だったと思う。
一人で東京へ遊びに来ていたから、まだ元気だった。
    
母の髪を初めて洗った。
小さな頭だった。
自分から頭を差し出す仕草にハッとした。
この小さな母から産まれ、こうして母から洗って
もらったのだ。
小さな頭の細い髪を撫でるようにして洗った。
   
  
 吾子のごと屈める母の髪洗う     あかね
  (あこのごとかがめるははのかみあらう)

生き抜きし小さな母の髪洗う     あかね
   
  
夏の季語; 髪洗う

2010年7月13日火曜日

えごの花、登山



坂を下りる時には気づかなかった。
えごの花が散って実になっていたのだ。
帰り道を上る時に、向こうの空が透けて初めてわかった。
   
まわりが緑になってしまい、実がなっても色づくまで
気にならないのだ。
この坂は、春には「ニセアカシア」夏には「桑の実」
「みかんの花」が道路にせりだしてくる。
  
いい勾配の坂は運動する人にはいいらしく早足の人と
すれ違った。モンブラン登頂を目指している人だった。
  
  
  登山帽力のこもる握手かな     あかね
  
   (とざんぼうちからのこもるあくしゅかな)
  
夏の季語;えごの花、 登山

2010年7月8日木曜日

捩花(ネジバナ),もじずり


     (季節の花 300より)
もじずりは、芝の根に奇生するランの一種だという。
螺旋状に捩れている花の付き方は面白い。
右巻き、左巻きもあるようだ。
自然界のものは個性的だ。
どれ一つとして同じものはない。
その個性のまま、大きくも小さくも精一杯生きている。
   
  
  捩り花謝すれば軽くなるものを      茜
  
   (ねじりばなしゃすればかるくなるものを)
  
夏の季語; もじずり、ねじりばな

2010年7月1日木曜日

白い服



白い服は、ワイシャツから作りました。
つれあいが職をひくと、白いワイシャツの出番がほとんど無くなった。
まだ張りのある木綿の生地は、私には素材に見えてくる。
  
一枚はブラウスに、
二枚でスカートを作った。
手持ちのレースをたっぷり付けて。
  
創作の好きな私は、この一枚の布から何を作ろうと
考える時が至福の時だ。
デザインを考え、製図して、裁ち、縫う。
そうして、これまでに何枚の服を作っただろう。
簡単そうに見える服は、家人には人形遊びの延長に見えるらしい。
少し恥ずかしく、少しうれしい 白い服だ。
   
   
  闇空の芯の明るき小暑かな      茜
  
    (やみぞらのしんのあかるきしょうしょかな)
    
夏の季語;白い服、小暑

2010年6月27日日曜日

茱萸(ぐみ)の実



茱萸は秋の季語ですが、栽培用のぐみは今が盛りです。
道路に張り出すように生っていました。
垂れて 揺れて まるで日の雫のようでした。

お菓子のグミはドイツ語のゴムを意味して、このぐみとは
無縁のようです。
いろいろな形、色で子供達は大好きなお菓子です。
   
   
  降りだしてこの夏茱萸の千の揺れ    茜
  
   (ふりだしてこのなつぐみのせんのゆれ)
  
秋の季語;茱萸(ぐみ)

2010年6月23日水曜日

月桂樹(ローリエ)


月桂樹の葉でリースを作った。
近所のお宅で剪定をしていたので、枝ごといただいてきた。
この量で1.2年は使うだろう。

煮込んだスープ、カレー、マリネ等に必ず使うハーブだ。
 新じゃがとベーコンの炒め物、
 それに、ザワークラフト(キャベツ漬)を加えてのスープ、
 小魚の素揚げを酢に漬けて、
そのどれもに月桂樹の葉を使っている。

葉はつやつやとして美しい。
色が褪めていき薄緑の葉になるのもいい。
  
   
 夏の夜の背を反り合いし子持ち魚       茜
  
  (なつのよのせをそりあいしこもちうお)
  
 夏の季語; 夏

2010年6月19日土曜日

桑の実


桑畑があった。
放置されていて、3Mを越す高い木となっている。
昔、養蚕業が盛んだった頃桑の葉をせっせと採ったのだろう。
   
桑の実は、おしげもなく木の枝に黒々と付いている。
揺するとぽたぽた落ちてきた。
付近の方に断わって採らせてもらう。
太い木には親指大の実が付いている。
きりもなく採れるのだ。
幼き日に食べたような記憶がある黒い実。
これは、「マルベリージャム」(桑の実ジャム)にしよう。
   
   
  鈴なりの桑の実空を淡くせり     あかね
  
   (すずなりのくわのみ そらをあわくせり)
  
 夏の季語;桑の実

   

2010年6月15日火曜日

ジャケツイバラ(蛇結茨)


ジャケツイバラは蔓性の植物です。
  
登山口を入ると、すぐに深山渓谷の風景になった。
その周辺を歩くだけの散歩のような山歩きである。
連れ合いは、小さな釣竿を持ってすぐに見えなくなった。
沢へ降りてしまったのだ。
  
渡る風は心地よく、見上げると「ジャケツイバラ」が
谷へつきだすように黄色い花を咲かせていた。
蛇のように絡まる蔓らしく、高さ20M程まで樹に巻き
ついて登っていた。
さまざまな夏草と木の花がうれしかった。
  
気がつくと、木々を渡る風の音、沢から昇ってくる水音が
ざわめきとなって、他に何も聞こえないような空間だった。

   
  薫風や笛で応える山歩き       あかね
  
   (くんぷうやふえでこたえるやまあるき)
   
  夏の季語; 風薫る、薫風
 

2010年6月13日日曜日

すいかずら


三叉路の真ん中に雑貨屋がある。
複雑に交差する道に取り囲まれているように建っている。
  
一本は広いバス道路だ。
それにしても、吸い込まれるように細い道の方へと
車が流れていく。
すれ違う事もやっとの細い道路だ。
その道は、嘗て平塚から八王子へ続く街道だったらしい。
道路がまだ街道しかなかった頃、この雑貨屋は村の中心で
村役場、宿等が周りにあり賑わっていたという。
土手の上から「すいかずら」のいい香りがした。
    
       
  抜け道はかつて街道すいかずら      あかね
  
    (ぬけみちはかつてかいどうすいかずら)
  
夏の季語; すいかずら、(忍冬、金銀花)

2010年6月12日土曜日

花の名前


この花の名前は何でしょうか。
どなたか教えてください。 



「コバノズイナ」  とわかりました。有難うございました。






  

2010年6月10日木曜日

新じゃが


新じゃがの旨い季節になった。
つるりと剥ける薄皮、ほくほくとした食感はなんともいえない。

花が咲くと収穫時だ。
小さな菜園を借りていた時、収穫したじゃがいもの大きさに
感激したものだ。
花はなんとも地味で、花の奥にある薯だけに関心が集中していた。
茎を持って引くと薯がいくつも下がって出てくる。
土の柔らかさと、まだ薯が埋まっているかもしれないという思
いで いつまでも掘り続けたものだった。
   
   
登りきてバス終点や薯の花       あかね

  (のぼりきてばすしゅうてんやいものはな)  
     
夏の季語; 馬鈴薯の花   秋の季語;馬鈴薯(ばれいしょ、じゃがいも)

2010年6月7日月曜日

田植え

田植えが始まった。
行きつ戻りつして植えている。
一列づつ植えていくやり方だった。
  
真っ直ぐな苗の列が不思議で、聞いてみた。
「足跡の上を戻るから平行になるのだよ」
と答えてくれた。
一人で半日もかからないそうだ。
  
外国に住んでいる友人がこのブログを時々見てくれている
この田植えを懐かしく思ってくれるだろう。
     
   
      
  湖近く早苗は風に慣れずおり        あかね
  
   (うみちかくさなえはかぜになれずおり)
  
夏の季語; 早苗

2010年6月5日土曜日

落とし文


落とし文は「オトシブミ科」の甲虫が作る卵入れのようなものだ。
道端に点、点と落ちていた。
見上げると、広葉樹らしい丸い葉が柔らかく日を
通していた。

以前拾った時のは、堅くきっちりと巻かれていたが、
今年のそれは、柔らかくてそっとつまんで持った。
どうかすると解けてしまいそうな巻き方だった。
木の葉の種類によって違ってくるのだろう。
   
  
  落とし文ほどけそうなる一つあり       あかね
  
    (おとしぶみほどけそうなるひとつあり)
  
夏の季語; 落とし文

2010年5月29日土曜日

朴の花


朴の花はとても良い香りがすると友人が教えてくれた。
さっそく近くの林に行ってみたが、仰いでも、
その高い木 の花の香りは私には届かなかった。

強く甘い香りらしい。
  
秋 足もとに落ちている大きな葉で「朴の木」とわかった。
朴の葉は、靴をそのまま包み込みそうな大きな葉だ。
一枚持って帰ったが、食卓に置いたままだった。

いつも何かを拾って帰る、習性のようなものだ。
  
  
 会えばすぐ少女に戻り朴の花     茜


   (あえばすぐしょうじょにもどりほおのはな)
  
夏の季語; 朴の花
  

2010年5月24日月曜日

ユリの木の花

                   (晴れた日の梢 黄色は花

                           (雨の日の花)

雨が続くと、花が終わりはしないかと気にかかる。
初夏に咲くと言われれば、急いで見に行かねばなるまい。
「ユリの木」は高さ約40Mもの大樹だった。
その頂辺に咲いていた。
   
別名「チューリップの木」、葉の様から「半纏木」とも言う。
大樹の花の多くがそうであるように、これもモクレン科である。
葉と同じ色の花は、肉眼ではよく見えなかった。
知る人でなければ、見上げることもないだろう。
花の中はどうなっているのだろうか。
きっと風や蜂が遊びに来ているのだろう。
    
  
 ユリの木の空を揺らして青嵐       あかね
    (ゆりのきのそらをゆらしてあおあらし)


さみだるるユリの木の花冷たかろ        あかね
     (さみだるるゆりのきのはなつめたかろ)


 夏の季語; 五月雨(さみだれ)、 青嵐

2010年5月23日日曜日

薔薇


N家の薔薇が満開だ。
約20種ある薔薇は、それぞれの特徴を存分に見せている。
ピンクの「スパニッシュビューテイ」の
蔓を絡ませて作るアーチは、見事なエントランスとなっていた。
とても全部は覚えきれないが、ため息がでるような名前が多い。
日が高くなると、花は重たげにうつむき加減になった。
これからが楽しみの庭である。
又見せてくださいね。
   
   
 日当たりてうつむく薔薇の重さかな      あかね
    
  (ひあたりてうつむくばらのおもさかな)
  
夏の季語; 薔薇

2010年5月21日金曜日

ブルーカーペット


白い家に纏わるように咲いていた。
ふと目に留まったのは青い「コンボロブルス(ブルーカーペット)」と
白い「セラスチューム」だ。
出窓の下を爽やかに咲いていた。
青い朝顔のような形で長い茎にたくさんの花をつけている。
夕方には閉じてしまう花だ。
もうしばらくは楽しませてくれるだろう。
   
 夏が来て家の東西風通す        あかね
   
  (なつがきていえのとうざいかぜとおす)
  

2010年5月6日木曜日

緑陰(りょくいん)

我が家のささやかな「緑陰」である。
冬には日差しを通していた楓がしっかりと葉をつけて
緑の陰を作ってくれた。
アーチを作っているのは「アブチロン」赤い提灯のような花を
つけている。
手前は、黄色い「エビネ」、青い「都忘れ」、「アジュガ」である。
いずれも、宿根草で何年も咲いてくれている。
   
   
  緑陰は明るき方を向くところ     あかね
  
  (りょくいんはあかるきほうをむくところ)

夏の季語; 緑陰

二輪草

夏 キツネのかみそりが咲いていた北の斜面は
今「二輪草」が盛りだ。
もう1ヶ月以上も咲きつづけている。
寒い朝に見つけるとうれしくなる花だ。
一叢見つけると、つぎつぎと 白い花の群れて咲くのを
みつけることができる。
明るくなると開き、夕方には閉じてしまう花。
来年も咲いてくれる事を願ってやまない。
   
  男きて溝堀り始む二輪草      茜
  
  (おとこきてみぞほりはじむにりんそう)
   

春の季語; 二輪草

2010年4月27日火曜日

十二単衣(じゅうにひとえ)

      (クリックすると大きくみえます)

青い花は、アジュガ(西洋十二単衣)、
右奥の薄紫が、十二単衣である。

散歩の途中で見つけた十二単衣を、土手から一株いただいた。
ふかふかの土に、薄紫の十二単衣は幾つもの花穂を付けていた。
名前は知っていたが、初めて野に見つけたのだった。
又一つ 庭に野の花が仲間入りした。
アジュガは繁殖力が強く、どこへでも伸びていきそうだ。
野の十二単衣はどうなのだろう。
(ちなみに、一番奥の細い葉はニラです)
  
   
 息詰めて雉に近づく土ふかふか      あかね
   
  (いきつめてきじにちかづくつちふかふか)

春の季語; 雉、 十二単 

2010年4月15日木曜日

野焼き

                
                 (こちら側からも火が付けられた)
4月14日
箱根仙石原に車がさしかかると、沿道に大勢の人々が佇んで
いた。その視線の先に、野焼きの火があがっていた。
すすきの高原に火がつけられたのだ。
    
野焼きの火は一列になり、こちらへ向かって進んでいた。
火は風下から付けるのだろうか、煙を後ろへなびかせながら
静かに進んできた。
火が近づいてきたところで、こちら側からも火が付けられた。
すぐに、向こうからの火と一つになって大きく燃え盛った。
   
一転して風向きが変わり、観ている私達の方へ火の粉と共に
煙が襲ってきた。
皆、頭の火の粉とも煤ともつかない黒い灰を払った。
   
1ヶ月も遅れたという「野焼き」に偶然出くわし、火の勢いを
目の当たりにでき、なんと幸運だったことか。
時々聴く火にまかれる痛ましい事故を思うと、
一方向からのみ火をつけるやり方は、安全に思えた。
   
   
  煽られて野火一線に立ち上がる        茜
     (あおられてのびいっせんにたちあがる)
   
  野火うねり風を従え進みくる           茜
    (のびうねりかぜをしたがえすすみくる)
      
    
春の季語; 野焼き、野火

2010年4月11日日曜日

落椿(おちつばき)

お気に入りの小道はあちこちにある。
その季節になると必ず訪れてみたくなる所だ。
  
ここは椿園。1月から3、4ヶ月もの間、種類は変わるが
咲き続けている。
友人を案内して園内をめぐると、おおかたの椿は咲き
終わって いたが、桜の花びらが盛んに舞っていた。
数十種類の椿が植えられているが、
その中で「黒椿」の花が本当に黒かったのが印象的だった。
  
  
  影に来て風に会いけり落椿        茜
  
   (かげにきてかぜにあいけりおちつばき)

春の季語; 落椿

2010年4月2日金曜日

雉(きじ)

ここ数年ねらっていた「雉」を撮ることができた。
デジカメも4台目。倍数の大きいカメラになってようやく撮れた。

「ケン、ケーン」 鳴き声に探すと
小川を隔てて50メートル程先の土手に羽ばたいていた。
喉を搾るような鳴き声は、メスを呼ぶ声らしい。
一度鳴くとしばらく間をおいて、遠くの藪から声が返ってきた。
別のオスが鳴いているのかもしれない。
それにしても、どういう田舎なのでしょうか。
我が家から20分も歩くとこんなに長閑(のどか)なのです。
  

  雉啼くやつぎ啼くまでの山の青       あかね

    (きじなくやつぎなくまでのやまのあお)

春の季語; 雉

2010年3月27日土曜日

ねこのめそう→ トウダイグサ かもしれぬ


草丈 15cmほどの野草である。
湿った野に這うように咲いていた。
丸く開いた花芯が「ねこのめ」に似ていなくもない。
色が鮮やかで、草の中でも目をひいていた。
このあたりは、こんな可憐な草花であふれている。
土筆も出ていた。
少し摘んできたので、今夜のつまみにでもしようと思う。
  
(トウダイグサ かもしれません)
   
   
  目に慣れて芹の青さを摘んでおり       あかね
  
    (めになれてせりのあおさをつんでおり)
  
春の季語; 芹

2010年3月21日日曜日

木付子、木五倍子(きぶし)の花


土手の下を歩いていると 「きぶしの花」が咲いていた。
かすかに揺れる様は、舞妓さんのかんざしのようだ。
まだ葉の出ていないこの時期に、たくさんの花房がさがる。
5月には、緑の丸い実をつけている。
そのころには、もうどの木に花が咲いていたのかわからないし
気にもしなくなる。
    
    
 木五倍子咲くあおき葉擦れを知らずして      あかね
  
   (きぶしさくあおきはずれをしらずして)
   
 春の季語; 木付子、木五倍子(きぶし)

2010年3月18日木曜日

ほとけの座

まだ耕しは始まっていなかった。
しかし 土手には「ほとけの座」がピンクの絨毯を作っていた。
春一番に咲き始める花といえるかもしれない。
春の七草(せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、
 すずな、すずしろ)の中にも言われている。
       
   七草の仏の座は別名「コオニタビラコ」という黄色の花が
   咲く植物で、この写真のホトケノザは七草の仏の座では
   ありませんでした。
   
冬鳥の鋭い声もいつの間にか聴かなくなって、
音の絶えたような長閑さである。
   
  
  木霊して物の芽山を膨らます      茜
   
    (こだましてもののめやまをふくらます)
   
春の季語; 芽、ほとけの座、耕し

2010年3月10日水曜日

ベビーリーフ


去年の11月に蒔いたベビーリーフサラダが、
プランターいっぱいに育った。
今年のお正月の吸い物にはこの葉を青物として使った。
3ヶ月を過ぎようとして、この小さい一株ながらも
トウがたってきた。
芯に花芽をつけてきたのだ。
蒔いてから5,6センチ位になると、その野菜の特徴が
如実に現れて、水菜、青梗菜、小松菜、からし菜、白菜等の
種が入っていた事がわかった。
毎日サラダへ、お汁の実へと使い楽しませてもらった。
あと少し残っているが終わりが近い。
   
   
  草の芽を押し上げてくる地の湿り       茜
   (くさのめをおしあげてくるちのしめり)
芽; 春の季語

2010年2月26日金曜日

上絵付け、えんどう


これでも器である。
少しゆがんで、こぼれそうに思える白い器。
何を盛ろうかと考える。
盛りたい物を描いて焼き付けた。
長細い器にはアスパラを。丸い器にはえんどうを。
   
   
えんどうの掴かみたがりて揺れどうし      あかね
  
(えんどうのつかみたがりてゆれどうし)
  
春の季語 ; えんどう

2010年2月6日土曜日

切干大根


良いお天気、そして風の強い今日は、大根を厚めに切って
干してみました。
直径50センチの笊だから 小ぶりの大根2本分ほど。
(細すぎる千切りは跡形もないほど縮みます)
    
2日ほど干してクタクタになった大根を、さらに小口に切り
甘酢に漬ける。
  砂糖
  酢
  柚子
  唐辛子少々
塩は入れなくても、大根の辛さが残っているので
結構な漬物になります。
減塩を心がけている私には丁度いいお味です。

カラカラになるまで干すと「切干大根」になります。
これを水に戻して、やわらかく水煮してから煮物に使うと
懐かしいひなびたお味の煮しめになります。
美味しいですよ。
      
  切干しを風呼ぶように広げけり     茜
    (きりぼしをかぜよぶようにひろげけり)
   
冬の季語; 切干(きりぼし)

2010年1月29日金曜日

水仙


伊豆半島 爪木崎の水仙です。
海までの斜面いっぱいに水仙が咲いていました。
水仙の匂いの潮風です。
全容は広すぎて撮れませんでしたが、向こうの斜面までの
白いところは全部水仙の花です。
  「水仙いちりんのお正月です (種田山頭火)」
水仙には言葉が要らない感じですね。
       
  水仙の海青ければ光り合う       あかね
         
   (すいせんのうみあおければひかりあう)
   
冬の季語;水仙   

2010年1月26日火曜日

ヒヨドリ


目白の敵 ヒヨドリです。
彼も必死で生きているだけだろうに、あの「ギエーッ」という
声が災いして嫌われものです。
今日も目白を追い払って、食べています。
全部食べた後、蹴散らして下へ落としてしまいました。
ちなみに、酸っぱい柚子のような蜜柑は好まないようです。
   
   
 うぐいすや母の手提げに飴袋        あかね
   
  (うぐいすやははのてさげにあめぶくろ)
   
 春の季語; うぐいす    

2010年1月21日木曜日

冬の鳥


朝、小鳥のさえずりが聞こえると、きっと「めじろ」だ。
枯れた枝の中をくるくる回っている。
虫を見つけたのだろうか。

カーテンの隙間からそっと見ていると、蜜柑にきた。
気に入ったらしい。
眼に白いくまどりがあるのが可愛いい。
絶え間なく辺りを気にしながら食べている。
その時!鋭い声でやってきたのは、大きいヒヨドリ。
眼白はあっという間にいなくなった。
どうしても、小さな眼白に味方してしまう。
   
 鳴いてきて人の恋しと冬の鳥        あかね
   (ないてきてひとのこいしとふゆのとり)

寒禽の直線ばかり引いて飛ぶ        あかね
   (かんきんのちょくせんばかりひいてとぶ)
   
冬の季語;冬鳥、寒禽   秋の季語;ヒヨドリ    夏の季語;めじろ

2010年1月15日金曜日

どんど焼き


1月14日は「どんど焼き」がありました。
去年とまったく同じ場所に、同じように火の手が上がりました。
    
小さな地区10戸位が集まって「どんど焼き」をそれぞれ行います。
孫の書初めらしい書を外側の竹に貼り付けてありました。
長老のお祓いの後、火が付けられ、あっという間に炎が
上まで立ち昇りました。
青竹の爆ぜる音が空まで届くかのようです。
火が納まり熾き火になると、無病息災を願って「団子」を
焼いて食べます。私も1個戴いて焼きました。
  「どちらから来たの?」
  「向こうの方からです。」
  「ああ、台の方の人だね。」と言われました。
       
 台の人と呼ばれ加わるどんど焼き      茜
    (だいのひとといわれくわわるどんどやき)
        
 どんどの火尽きて団子の灰払う       茜
     (どんどのひつきてだんごのはいはらう)
   
冬の季語;どんど焼き

2010年1月9日土曜日

連句

半歌仙「初みくじの巻」     七日 新宿御苑にて
     
表発句 眼前当季    結ばれて音符のごとし初みくじ    茜
脇    同上        破魔矢に乗せて天まで届け     姉
第三   雑       銀輪の高層ビル群後にして      茜
四    春         ほつほつ梅の咲き出す丘に     姉 
五    春・月     ねぐらから鴉みている朧月       茜
六    春         春の潮は寄せては返す        姉
     
裏初句  雑       この度はヘアースタイル新しく    姉
ニ    雑・恋       指先触れることさえうれし       茜
三    雑・恋     ベネチアの赤いグラスに口づけを   姉
四    雑又は夏     熟れすぎ西瓜は溶けてしまえり   茜
五    夏       焼酎のロック飲み干し立ち上がり   姉
六    雑         矢沢永吉還暦になる          茜
七    秋・月     手ぬぐいを被る案山子に月明かり  姉
八    秋         雁の列行く宇宙ステーション     茜
九    秋       新豆腐の水が自慢の店開き       茜
十    雑         父が言の葉思いみるべし     姉
十一   春・花    花見あぐ頬にかかりし牡丹雪     姉 
挙句   春         若菜摘みては目瞑りて利く    姉
    
連句は、まだまだ初心者の茜と、2回目の姉ですから、疵だらけだと思います。訂正をしていきたいと思っています。

2010年1月3日日曜日

初みくじ

初詣に行きました。
歩くと往復1時間はかかる観音様です。
長い石段を考えると、いつものウオーキングスタイルです。
石段の両脇には 水仙が良い香りを醸しだしていました。
境内からは、はるかに相模湾の海光が見えます。
ただよう厳かな匂い、いつもとは違った雰囲気、
「淑気」というものでしょうか。
お参りの人もたくさんいましたが、静かな境内でした。
      
   「 今年もよろしくお願い致します 」
     
     
 結ばれて音符のごとし初みくじ      あかね
   
  (むすばれておんぷのごとしはつみくじ)
  
新年の季語; 初みくじ

2009年12月30日水曜日

実南天


晦日です。
友人のE家では田舎から届いた「実南天」が大きく活けてありました。
房の大きさといい、葉や実の艶といい、近所では見る事が
出来ない立派なものでした。
    
今年もお世話になりました。
拙いブログにお付き合い戴きましてありがとうございました。
お陰さまで恙無く今年も終わろうとしています。
又 来年もよろしくお願い致します。
  
  
玄関の友の書清し実南天          茜
    
  (げんかんのとものしょすがしみなんてん)
    
実南天;冬の季語

2009年12月25日金曜日

寒雀

   
夕暮れ時の雀の鳴き方は凄まじい。
帰巣本能なのだろうか、急く気持ちは私にもわかるような気が
する。
飛び立ったかと思うと舞い降り、あちこちと一しきり飛び回る。
どの一羽が先導しているのかわからないが、後方の雀は
遅れじと必死に付いているように見える。
速さが揃っているせいか、ひと群れとしてしか見た事がなかった。
こうして写真に撮ってみると、飛び方はそれぞれである。    
      
    
  遅れじと一途なる羽根寒雀      茜
  
  (おくれじといちずなるはねかんすずめ)
        
寒雀;冬の季語  

2009年12月14日月曜日

寒夕焼け


白樺湖へ着いた時には、もう日が翳り始めていた。
昨日降った雪が草むらを覆っている。
朝日の当たる方の斜面の雪は融けていたが、
反対側のスキー場は、人口雪も足して結構な雪の嵩である。

白樺湖を一周する木道を歩いた。
数日前の雪が、両脇に積まれて凍っている。
まだシーズンに入りたてで、スキー客は多くなく静かだった。


白樺の幹に張り付く寒夕焼け        あかね

  (しらかばのみきにはりつくかんゆやけ)

冬の季語; 寒

2009年12月6日日曜日

綿虫  花梨(かりん)の実


「台」というのは周囲よりも高い平らな土地。
地名の一部として用いられることが多い。
と辞書にあった。
我が家の辺りはかつて「台の上」と呼ばれていたらしい。

ある日交差点で信号を待っていると「わたむし」が目の前に現れた。
ふわふわと飛ぶ白い虫は、「ゆきむし」ともいい、
雪が舞っているかのようにもみえる。
風のない穏やかな日に現れる事が多い。
信号が変わって渡ると 一瞬の風にまかれて
見えなくなったしまった。


台と呼ぶ丘にわたむし来たりけり        あかね

  (だいとよぶおかにわたむしきたりけり)

冬の季語;わたむし   秋;かりんの実