2010年10月27日水曜日

山薄荷(ヤマハッカ)


 夕暮れの早い山影は少しひんやりとする。
長かった夏を思えば極楽のような気候だ。
稲刈りも済んでしまい、気の抜けたような田んぼがある。
  
今年は赤トンボもあまり見なかった。
暑さと涼しさのバランスはどうなのだろうか。
そんな中、草花はしぶとく生きている。
山薄荷の匂いはほとんど無いと本には書いてあったけど
水色の花を揉むとわずかにハッカの匂いがした。  
・・・したような気がした。
     
   
    
  十月の夕日届かぬ山薄荷      あかね
  
   (じゅうがつのゆうひとどかぬやまはっか)
  
秋の季語; 十月

2010年10月23日土曜日

NHK俳句日和


 外出から帰ってテレビをつけると「NHK俳句日和」
が始まっていた。
今日の兼題「曲」が提示され、すでに投句締め切り時間
が迫っていた。 すっかり日にちを間違えていたらしい。
  
あわてて「曲」という文字を入れてPCから投句した。
それが、なんと、なんと、最終予選18句の中に
残ってしまったのだ。
全国からの応募総句数 8793句の中からである。
興奮したのは言うまでもありません。
残念ながら決勝には進めなかったけれど、うれしかったです。
写真は、選者 岩岡中正先生が解説しているところです。
   
  
 川霧を載せたる川の曲がりくる     あかね
  
  (かわぎりをのせたるかわのまがりくる)
  
秋の季語; 霧

案山子(かかし)


         (クリックすると大きく見えます)
久しぶりに案山子を見た。
へのへのもへじの顔が懐かしい。
隣へ少し小さな案山子が立っている。
  
こちらの顔は口紅が鮮やかだ。
よく見ると、手は細く分かれた枝を挿している。
手の繊細さに感心した。
ずっと仲良く二人で立っていたのだろう。
  
 
  
 棒の手を重ねて対の案山子らし     茜
  
  (ぼうのてをかさねてついのかかしらし)
  
秋の季語; 案山子(かかし)、稲の秋

2010年10月17日日曜日

唐辛子


道端で100円で買った唐辛子です。
窓辺に吊るすと輝いてみえます。
料理には余り使わないので、クリスマスの飾りに
する事にしましょう。
  
その無人店には、毎日いろいろな季節の野菜が置かれ
ます。 新生姜、かぼちゃ、大根の間引き菜、茄子等。
散歩のついでに覗きます。
秋の季語になる野菜ばかりですね。
有難い無人店です。
   
   
  吊るされて何したたらす唐辛子       茜
  
   (つるされてなにしたたらすとうがらし)
  
 秋の季語; 唐辛子
  

2010年10月13日水曜日

飛蝗(ばった)、 きちきち


 草むらから突然飛び立つ飛蝗は、草の色をしている。
気配に足もとを見た時は、すでに飛び立っている。
飛ぶと又草むらに着地するので、姿を探すのは容易では
ない。
  
この飛蝗は、片足が無かった。
人に捕まる時に落としたのかもしれない。
アレ、そう言えばこの前捕まえようとした事があるから
あの時の飛蝗かな。
  
  
 きちきちの直線飛行すぐに果て      茜
  
  (きちきちのちょくせんひこうすぐにはて)
  
秋の季語; きちきち(キチキチと翅を鳴らすばったの事)

2010年10月8日金曜日

一位の実(いちいのみ)


 通学路に沿って生垣が「一位の木」のお宅がある。
緑が濃い中に赤い実をつけていた。
そのままクリスマスツリーになりそうな色合いだ。
  
その実を一つ口に含んでみた。
甘かった。 種はプッと出した。
食べられると聞いたような気がしたけれど
帰宅してから調べてみると、種は猛毒とある。
米国の馬の死因の上位に「一位の実」を食べた事が
書いてあった。
ぞ~っとしました。  
もう道端で木の実の類は食べませーん。
  
  
 毒と知るはふふみし後よ一位の実      茜
   (どくとしるはふふみしあとよいちいのみ)
  
 手を挙げて交わす挨拶一位の実       茜
    (てをあげてかわすあいさついちいのみ)
  
  
秋の季語;一位の実

2010年10月3日日曜日

曼珠沙華(彼岸花)、 桃


 曼珠沙華は早くから咲いてもう盛りを過ぎようとし
ている。それでも、夕方草むらで見る華は幻想的だ。
  
少し歩くと、谷戸(やと)の人家を見下ろす所へ
出る。 山の影になって日暮れの早い村に灯が
つき始めた。 
この頃、あちこちから煙が昇っている。
今日の終いの草を焼いているのだろうか。
細く青い煙は谷戸を出ていかず、ゆっくりとそこらを
覆いながら広がっている。
  
この状景を句にしようと試みてきましたが、難しい
です。写真は望遠にして撮りました。  
  
   
  桃剥いていたわる言葉探しおり       茜
      (ももむいていたわることばさがしおり)

谷を這う煙の青く曼珠沙華        茜
       (たにをはうけむりのあおくまんじゅしゃげ)
   
     
秋の季語;  桃、 曼珠沙華

2010年9月30日木曜日

岩魚(いわな)


 今日が最期の岩魚釣りの日です。
明日10月1日から4月まで禁漁期になります。
夫は早朝から出掛けて、5時間程で帰ってきました。
まずまずの釣果でしょう。

上から山女、岩魚、甘子(あまご)の順です。
一番大きい岩魚は体長27センチほどあります。
赤い側線があるのが甘子だそうですが
私には見分けがつきません。
これから腹を出して、さっと乾かしてから
焼いていただきます。


 口かっと開いて岩魚の冷たさよ      茜 
   (くちかっとあいていわなのつめたさよ)
   
 下げ帰り塩ふるまでが山女釣り      茜
    (さげかえりしおふるまでがやまめつり)
  
 
  
夏の季語; 岩魚、山女(やまめ)

2010年9月26日日曜日

生姜糖


棗(なつめ)の砂糖煮、干し棗を作ってみました。
上段は、生姜糖です。
  
生姜糖は、生姜の薄切りを砂糖で煮たものでお茶受けに
しています。 ほとんど辛さ抜きはしていないので、
あまりの辛さにお茶を何杯もおかわりします。
しかし、砂糖の甘さで又つい食べてしまうのです。
  
その御蔭さまで、冷え症が治ったような気がします。
体を温めるという効能があるようですから。
干し棗は、スープに入れてみようと思います。
今日は赤い唐辛子も無人店に売っていました。
  
  
 灯さねば孤独なビルよおけら鳴く    あかね
  
   (ともさねばこどくなびるよおけらなく)
  
秋の季語; おけら鳴く 

2010年9月22日水曜日

楤の花(たらのはな)


旅人のように歩いている。
毎日みていても、草木はいつも新しい。
昨日の丈を越えて更新している。
  
さてこの花は何だろう。
ついこの間までは見なかった花だ。
通りがかりの人に聞くと、「たらの花」と教えてくれ
た。そういえば、春、手の届きそうな所にたらの芽が
あった。それが、大きく葉を広げて花をつけていたのだ。
  
最初は薄緑の花だったが、日が経つと黄色を帯びてきた。
実を付けるのだろうか。
この花を知ってからあちこちにたらの木がある事がわかった。

    
  遊行忌の風の高さを鬼やんま      茜
     (ゆぎょうきのかぜのたかさをおにやんま)
    
  削られて山また低くたらの花      茜
     (けずられてやままたひくくたらのはな)
   
    
  秋の季語; たらの花、 鬼やんま(とんぼ)

2010年9月18日土曜日

レモンユーカリ


レモンバーベナとばかり思って育ててきた。
香りが素晴らしく、木の下を通るとき爽やかなレモン
の香がする。
押し花にして、ノートに挟んだりバッグに入れて
楽しんできた。

ところが、木の丈が高いこと、葉が硬くて毛が
うっすらとあること、ケーキにいれて使うには硬す
ぎる事等から、ユーカリ系ではないかと疑問を
持ち始めた。
  
やはり、レモンユーカリだったのです。
コメントしてくれるべにしださんが調べてくださって
判明しました。
ユーカリとわかってうれしいような、がっかり
したような気持ちです。
でもバーベナもユーカリも口に入れても良い葉
だったのでホッとしました。
友人達にはレモンバーベナと信じて差し上げて
いたからです。
今朝採集して「レモンユーカリのリース」を作りま
した。とても良い香りのリースです。
    
   
  
 新涼の戸を繰る風に触れながら       あかね
  
  (しんりょうのとをくるかぜにふれながら)
  
 秋の季語; 新涼

2010年9月11日土曜日

葡萄ぶどう)、無花果(いちじく)



葡萄の紫が美しくて、食べかけだったが描いてみた。
上絵付けの絵の具で描き、約800度で焼き付たものです。
  
葡萄の色は何とか出せたと思いますが、やはり違うものになったようです。
みずみずしい葡萄の持つ精気というものは失せている。
薄い皮の表面に付いた白い粉のようなものは、新鮮さの
表れといってもよいものでしょう。
そんないきいきとした色は描けません。
でもケーキ皿にはちょうどいいことにしましょう。
  
無花果の葉の濃い緑が気にいっている。
果物も花も、葉の緑があってこそ美しさがあるように思う。
  
  
 一粒の気の薄れたる葡萄かな       茜
  
  (ひとつぶのきのうすれたるぶどうかな)
  
秋の季語; 葡萄(ぶどう)、無花果(いちじく)

2010年9月7日火曜日

栗. 棗(なつめ)


思い切って訪ねてみました。
広い屋敷続きの裏の畑の竹薮の端に忘れられたように
生っている棗(なつめ)とはいえ、1,2個いただけ
ませんかと許しを請うたのだ。
こころよく一枝譲って戴きうれしく帰ろうとすると
道端に転がっている栗も拾っていきなさいという。
もう拾う人も居ないからと。
  
早生(わせ)の栗らしく、毬は割れて中からつやつやとした
栗が覗いていた。
なんとお土産も付けてもらったのだ。
いつも貰う事が多い、サバイバルな生活ですね。
うれしく申し訳ないような得したような気持ちで帰りました。
 
   
訪ねれば栗を拾っていけと言う     あかね
  
噴水の崩るは息を継ぐごとく      あかね
  (ふんすいのくずるはいきをつぐごとく)
   
   

 秋の季語;栗   夏の季語;噴水

2010年9月1日水曜日

星とぶ、流れ星


  
祭りの終わった後は、暦が急に進んだような気がする。
ガラス玉が一個落ちていた。
ラムネの中のビー玉だろうか。
土星のように、回りに輪がついている。
夏の終わりのように、飛び出していったのか。
     
   
 星とんでビー玉一つ拾いけり     茜
  
 
  
 秋の季語; 流れ星、星飛ぶ

2010年8月27日金曜日

棗の実 (なつめのみ)


棗の実を齧ると 青りんごの味がする。
それも時期と木によっては違うらしい。
去年はみずみずしかったが、今年のはスカスカしていた。
3センチほどのつやつやとした実だ。
茶色の実は、熟れて乾燥が始まった色なのです。
    
木は高く、たくさんの実を付けてしなやかだ。
風を受けて撓る(しなる)強い幹らしい。
茶道具の棗は、この実が由来というのは納得の形だ。
乾燥棗は、中華、韓国料理のスープにはよく使われている。
句は、幾つか作ったので載せます。
    
    
 風入れて青を惜しめり棗の実    茜
     (かぜいれてあおをおしめりなつめのみ) 
  
 熟れながら色の乾涸ぶ棗かな   茜
     (うれながらいろのひからぶなつめかな)

秋の季語; 棗(なつめ) 

2010年8月22日日曜日

糸とんぼ


糸とんぼは、川や水辺の近くで見かけるとんぼだという。
我が家は川と離れているから、そちらから来たという事は
ないだろう。
庭で毎年見るので、住みついている気配だ。
  
庭の隅に直径60センチの水盤を置いている。
水草も結構増えて初夏には花も咲く。
水は取り替えないのに、一年中澄んでいる。
しっかりと根を張った水草の効用だろう。
この水盤が水辺なのだろうか。
  
気をつけて見ないとわからない位の小さなとんぼ。
体長3cmほどだ。
お尻の先の青が目印だ。
ふわりふわりと低いところを飛んでいる。
   
  
 つかの間の朝日に濡れて糸とんぼ       あかね
  
  (つかのまのあさひにぬれていととんぼ)
  
秋の季語;とんぼ

2010年8月16日月曜日

蟻


ハグロトンボ(川とんぼ)だと思う。
胴体の青が美しいトンボだった。
蟻が取り巻いていたが、次ぎの日にはもう無かった。
  
段取りを決めるリーダーが居て、解体作業のうえ
運んでいったと思う。
働き者の蟻にとっては軽々とおごそかに進む作業
ったにちがいない。
  
  
 虫の翅を柩のごとく蟻運ぶ      あかね
  
  (むしのはねをひつぎのごとくありはこぶ)
  
 夏の季語; 蟻

2010年8月11日水曜日

夏野菜


E家との食事会。
シャンパンを持参していらした。
宵の口からのシャンパンはすぐに効いた。
ほろ酔い気分になって、ようやく食べ始める。
  
メーンデイッシュは、真ん中の「夏野菜の香草焼き」
庭のローズマリーとタイムをふんだんに使っている。
塩コショウ、オリーブ油、ニンニクで味付けし
焼いただけだが、野菜の旨味が引き出されている。
  
鳥の手羽焼き、トマトと生ハムのサラダ、空芯菜の
炒め物、スープはトムヤムクン、ピリ辛が暑さに
合っている。
遠くで花火の音がした。
 
   
  
 夕涼しワインとトマト持ち寄れば    あかね
  
  (ゆうすずしわいんととまともちよれば)
  
 季語; 涼し

2010年8月7日土曜日

青胡桃(あおぐるみ)


青い胡桃が葉陰にあった。
鬼胡桃とも言うようだが、つるっとした丸い形と鬼とは
どういう関係なのだろう。
  
向こうの田んぼを流れる水がきらきらと
透けていた。
ゆっくりとした動きだが、たえず流れているようだ。
風で稲がそよぐと水はきらきらを増す。
青胡桃は涼しさを纏っているように思えた。
  
晶晶(しょうしょう)という言葉が浮かんだ。
使い慣れない言葉だが、使ってみたい。
  
  
 晶晶と田水の流れ青胡桃     茜
  
  (しょうしょうとたみずのながれあおくるみ)
  
 夏の季語; 青胡桃

2010年8月3日火曜日

黴の宿(かびのやど)


この暑さで、汗疹(あせも)ができた。
首に流れる汗を拭かずにいたら、一日で出来てしまった。
子供の時以来、覚えがないから50年ぶりだろう。
   
とりあえず軟膏を塗ったが効かない。
そこで温泉に行ってみる事にした。
熱い硫黄の湯に浸かって治そうというのだ。
源泉かけ流しは、はずせない。
気になる宿に予約をして出かけた。
  
帰りには温泉水と湯の花を買って、
おかげでもうすっかり治りました。めでたしです。
  
  
 欄干の赤き橋越え黴の宿      茜
  
  (らんかんのあかきはしこえかびのやど)

 黴の宿明るき窓に爪を切る    茜
   (かびのやどあかるきまどにつめをきる)
    
夏の季語; 黴(かび)、黴の宿

2010年7月26日月曜日

燕の子、巣立ち鳥


この小鳥は何の鳥の赤ちゃんだろう。
まだ産毛のような毛だ。
近所の方が、きっと燕の子だろうと言った。
それにしても、巣は近くに見当たらないから
どこから、どうやってこの位置にまで来たのか。
  
水を近づけると少し飲んだ。
足の爪はしっかりと細い柵を掴んでいる。
しかし、眼は次第に閉じていく。
まわりは大きな鳥が飛び交い騒然としていた。
小鳥を心配しているのだろうか。
獲物として狙っているのだろうか。
   
約20分後、又見に行ってみると
もう姿は無かった。
   
   
 暮れてなお人家離れず巣立ち鳥    茜
   
  (くれてなおじんかはなれずすだちどり)
    
夏の季語; 燕の子、巣立ち鳥(春、初夏)

2010年7月19日月曜日

髪洗う


              (小鮎川の夕暮れ)

「私の髪を洗ってくれないか」
母が亡くなる数年前のある日、突然言った。
八十五歳だったと思う。
一人で東京へ遊びに来ていたから、まだ元気だった。
    
母の髪を初めて洗った。
小さな頭だった。
自分から頭を差し出す仕草にハッとした。
この小さな母から産まれ、こうして母から洗って
もらったのだ。
小さな頭の細い髪を撫でるようにして洗った。
   
  
 吾子のごと屈める母の髪洗う     あかね
  (あこのごとかがめるははのかみあらう)

生き抜きし小さな母の髪洗う     あかね
   
  
夏の季語; 髪洗う

2010年7月13日火曜日

えごの花、登山



坂を下りる時には気づかなかった。
えごの花が散って実になっていたのだ。
帰り道を上る時に、向こうの空が透けて初めてわかった。
   
まわりが緑になってしまい、実がなっても色づくまで
気にならないのだ。
この坂は、春には「ニセアカシア」夏には「桑の実」
「みかんの花」が道路にせりだしてくる。
  
いい勾配の坂は運動する人にはいいらしく早足の人と
すれ違った。モンブラン登頂を目指している人だった。
  
  
  登山帽力のこもる握手かな     あかね
  
   (とざんぼうちからのこもるあくしゅかな)
  
夏の季語;えごの花、 登山

2010年7月8日木曜日

捩花(ネジバナ),もじずり


     (季節の花 300より)
もじずりは、芝の根に奇生するランの一種だという。
螺旋状に捩れている花の付き方は面白い。
右巻き、左巻きもあるようだ。
自然界のものは個性的だ。
どれ一つとして同じものはない。
その個性のまま、大きくも小さくも精一杯生きている。
   
  
  捩り花謝すれば軽くなるものを      茜
  
   (ねじりばなしゃすればかるくなるものを)
  
夏の季語; もじずり、ねじりばな

2010年7月1日木曜日

白い服



白い服は、ワイシャツから作りました。
つれあいが職をひくと、白いワイシャツの出番がほとんど無くなった。
まだ張りのある木綿の生地は、私には素材に見えてくる。
  
一枚はブラウスに、
二枚でスカートを作った。
手持ちのレースをたっぷり付けて。
  
創作の好きな私は、この一枚の布から何を作ろうと
考える時が至福の時だ。
デザインを考え、製図して、裁ち、縫う。
そうして、これまでに何枚の服を作っただろう。
簡単そうに見える服は、家人には人形遊びの延長に見えるらしい。
少し恥ずかしく、少しうれしい 白い服だ。
   
   
  闇空の芯の明るき小暑かな      茜
  
    (やみぞらのしんのあかるきしょうしょかな)
    
夏の季語;白い服、小暑

2010年6月27日日曜日

茱萸(ぐみ)の実



茱萸は秋の季語ですが、栽培用のぐみは今が盛りです。
道路に張り出すように生っていました。
垂れて 揺れて まるで日の雫のようでした。

お菓子のグミはドイツ語のゴムを意味して、このぐみとは
無縁のようです。
いろいろな形、色で子供達は大好きなお菓子です。
   
   
  降りだしてこの夏茱萸の千の揺れ    茜
  
   (ふりだしてこのなつぐみのせんのゆれ)
  
秋の季語;茱萸(ぐみ)

2010年6月23日水曜日

月桂樹(ローリエ)


月桂樹の葉でリースを作った。
近所のお宅で剪定をしていたので、枝ごといただいてきた。
この量で1.2年は使うだろう。

煮込んだスープ、カレー、マリネ等に必ず使うハーブだ。
 新じゃがとベーコンの炒め物、
 それに、ザワークラフト(キャベツ漬)を加えてのスープ、
 小魚の素揚げを酢に漬けて、
そのどれもに月桂樹の葉を使っている。

葉はつやつやとして美しい。
色が褪めていき薄緑の葉になるのもいい。
  
   
 夏の夜の背を反り合いし子持ち魚       茜
  
  (なつのよのせをそりあいしこもちうお)
  
 夏の季語; 夏

2010年6月19日土曜日

桑の実


桑畑があった。
放置されていて、3Mを越す高い木となっている。
昔、養蚕業が盛んだった頃桑の葉をせっせと採ったのだろう。
   
桑の実は、おしげもなく木の枝に黒々と付いている。
揺するとぽたぽた落ちてきた。
付近の方に断わって採らせてもらう。
太い木には親指大の実が付いている。
きりもなく採れるのだ。
幼き日に食べたような記憶がある黒い実。
これは、「マルベリージャム」(桑の実ジャム)にしよう。
   
   
  鈴なりの桑の実空を淡くせり     あかね
  
   (すずなりのくわのみ そらをあわくせり)
  
 夏の季語;桑の実

   

2010年6月15日火曜日

ジャケツイバラ(蛇結茨)


ジャケツイバラは蔓性の植物です。
  
登山口を入ると、すぐに深山渓谷の風景になった。
その周辺を歩くだけの散歩のような山歩きである。
連れ合いは、小さな釣竿を持ってすぐに見えなくなった。
沢へ降りてしまったのだ。
  
渡る風は心地よく、見上げると「ジャケツイバラ」が
谷へつきだすように黄色い花を咲かせていた。
蛇のように絡まる蔓らしく、高さ20M程まで樹に巻き
ついて登っていた。
さまざまな夏草と木の花がうれしかった。
  
気がつくと、木々を渡る風の音、沢から昇ってくる水音が
ざわめきとなって、他に何も聞こえないような空間だった。

   
  薫風や笛で応える山歩き       あかね
  
   (くんぷうやふえでこたえるやまあるき)
   
  夏の季語; 風薫る、薫風
 

2010年6月13日日曜日

すいかずら


三叉路の真ん中に雑貨屋がある。
複雑に交差する道に取り囲まれているように建っている。
  
一本は広いバス道路だ。
それにしても、吸い込まれるように細い道の方へと
車が流れていく。
すれ違う事もやっとの細い道路だ。
その道は、嘗て平塚から八王子へ続く街道だったらしい。
道路がまだ街道しかなかった頃、この雑貨屋は村の中心で
村役場、宿等が周りにあり賑わっていたという。
土手の上から「すいかずら」のいい香りがした。
    
       
  抜け道はかつて街道すいかずら      あかね
  
    (ぬけみちはかつてかいどうすいかずら)
  
夏の季語; すいかずら、(忍冬、金銀花)

2010年6月12日土曜日

花の名前


この花の名前は何でしょうか。
どなたか教えてください。 



「コバノズイナ」  とわかりました。有難うございました。






  

2010年6月10日木曜日

新じゃが


新じゃがの旨い季節になった。
つるりと剥ける薄皮、ほくほくとした食感はなんともいえない。

花が咲くと収穫時だ。
小さな菜園を借りていた時、収穫したじゃがいもの大きさに
感激したものだ。
花はなんとも地味で、花の奥にある薯だけに関心が集中していた。
茎を持って引くと薯がいくつも下がって出てくる。
土の柔らかさと、まだ薯が埋まっているかもしれないという思
いで いつまでも掘り続けたものだった。
   
   
登りきてバス終点や薯の花       あかね

  (のぼりきてばすしゅうてんやいものはな)  
     
夏の季語; 馬鈴薯の花   秋の季語;馬鈴薯(ばれいしょ、じゃがいも)

2010年6月7日月曜日

田植え

田植えが始まった。
行きつ戻りつして植えている。
一列づつ植えていくやり方だった。
  
真っ直ぐな苗の列が不思議で、聞いてみた。
「足跡の上を戻るから平行になるのだよ」
と答えてくれた。
一人で半日もかからないそうだ。
  
外国に住んでいる友人がこのブログを時々見てくれている
この田植えを懐かしく思ってくれるだろう。
     
   
      
  湖近く早苗は風に慣れずおり        あかね
  
   (うみちかくさなえはかぜになれずおり)
  
夏の季語; 早苗

2010年6月5日土曜日

落とし文


落とし文は「オトシブミ科」の甲虫が作る卵入れのようなものだ。
道端に点、点と落ちていた。
見上げると、広葉樹らしい丸い葉が柔らかく日を
通していた。

以前拾った時のは、堅くきっちりと巻かれていたが、
今年のそれは、柔らかくてそっとつまんで持った。
どうかすると解けてしまいそうな巻き方だった。
木の葉の種類によって違ってくるのだろう。
   
  
  落とし文ほどけそうなる一つあり       あかね
  
    (おとしぶみほどけそうなるひとつあり)
  
夏の季語; 落とし文

2010年5月29日土曜日

朴の花


朴の花はとても良い香りがすると友人が教えてくれた。
さっそく近くの林に行ってみたが、仰いでも、
その高い木 の花の香りは私には届かなかった。

強く甘い香りらしい。
  
秋 足もとに落ちている大きな葉で「朴の木」とわかった。
朴の葉は、靴をそのまま包み込みそうな大きな葉だ。
一枚持って帰ったが、食卓に置いたままだった。

いつも何かを拾って帰る、習性のようなものだ。
  
  
 会えばすぐ少女に戻り朴の花     茜


   (あえばすぐしょうじょにもどりほおのはな)
  
夏の季語; 朴の花
  

2010年5月24日月曜日

ユリの木の花

                   (晴れた日の梢 黄色は花)

                           (雨の日の花)

雨が続くと、花が終わりはしないかと気にかかる。
初夏に咲くと言われれば、急いで見に行かねばなるまい。
「ユリの木」は高さ約40Mもの大樹だった。
その頂辺に咲いていた。
   
別名「チューリップの木」、葉の様から「半纏木」とも言う。
大樹の花の多くがそうであるように、これもモクレン科である。
葉と同じ色の花は、肉眼ではよく見えなかった。
知る人でなければ、見上げることもないだろう。
花の中はどうなっているのだろうか。
きっと風や蜂が遊びに来ているのだろう。
    
  
 ユリの木の空を揺らして青嵐       あかね
    (ゆりのきのそらをゆらしてあおあらし)


さみだるるユリの木の花冷たかろ        あかね
     (さみだるるゆりのきのはなつめたかろ)


 夏の季語; 五月雨(さみだれ)、 青嵐

2010年5月23日日曜日

薔薇


N家の薔薇が満開だ。
約20種ある薔薇は、それぞれの特徴を存分に見せている。
ピンクの「スパニッシュビューテイ」の
蔓を絡ませて作るアーチは、見事なエントランスとなっていた。
とても全部は覚えきれないが、ため息がでるような名前が多い。
日が高くなると、花は重たげにうつむき加減になった。
これからが楽しみの庭である。
又見せてくださいね。
   
   
 日当たりてうつむく薔薇の重さかな      あかね
    
  (ひあたりてうつむくばらのおもさかな)
  
夏の季語; 薔薇

2010年5月21日金曜日

ブルーカーペット


白い家に纏わるように咲いていた。
ふと目に留まったのは青い「コンボロブルス(ブルーカーペット)」と
白い「セラスチューム」だ。
出窓の下を爽やかに咲いていた。
青い朝顔のような形で長い茎にたくさんの花をつけている。
夕方には閉じてしまう花だ。
もうしばらくは楽しませてくれるだろう。
   
 夏が来て家の東西風通す        あかね
   
  (なつがきていえのとうざいかぜとおす)
  

2010年5月6日木曜日

緑陰(りょくいん)

我が家のささやかな「緑陰」である。
冬には日差しを通していた楓がしっかりと葉をつけて
緑の陰を作ってくれた。
アーチを作っているのは「アブチロン」赤い提灯のような花を
つけている。
手前は、黄色い「エビネ」、青い「都忘れ」、「アジュガ」である。
いずれも、宿根草で何年も咲いてくれている。
   
   
  緑陰は明るき方を向くところ     あかね
  
  (りょくいんはあかるきほうをむくところ)

夏の季語; 緑陰

二輪草

夏 キツネのかみそりが咲いていた北の斜面は
今「二輪草」が盛りだ。
もう1ヶ月以上も咲きつづけている。
寒い朝に見つけるとうれしくなる花だ。
一叢見つけると、つぎつぎと 白い花の群れて咲くのを
みつけることができる。
明るくなると開き、夕方には閉じてしまう花。
来年も咲いてくれる事を願ってやまない。
   
  男きて溝堀り始む二輪草      茜
  
  (おとこきてみぞほりはじむにりんそう)
   

春の季語; 二輪草

2010年4月27日火曜日

十二単衣(じゅうにひとえ)

      (クリックすると大きくみえます)

青い花は、アジュガ(西洋十二単衣)、
右奥の薄紫が、十二単衣である。

散歩の途中で見つけた十二単衣を、土手から一株いただいた。
ふかふかの土に、薄紫の十二単衣は幾つもの花穂を付けていた。
名前は知っていたが、初めて野に見つけたのだった。
又一つ 庭に野の花が仲間入りした。
アジュガは繁殖力が強く、どこへでも伸びていきそうだ。
野の十二単衣はどうなのだろう。
(ちなみに、一番奥の細い葉はニラです)
  
   
 息詰めて雉に近づく土ふかふか      あかね
   
  (いきつめてきじにちかづくつちふかふか)

春の季語; 雉、 十二単 

2010年4月15日木曜日

野焼き

                
                 (こちら側からも火が付けられた)
4月14日
箱根仙石原に車がさしかかると、沿道に大勢の人々が佇んで
いた。その視線の先に、野焼きの火があがっていた。
すすきの高原に火がつけられたのだ。
    
野焼きの火は一列になり、こちらへ向かって進んでいた。
火は風下から付けるのだろうか、煙を後ろへなびかせながら
静かに進んできた。
火が近づいてきたところで、こちら側からも火が付けられた。
すぐに、向こうからの火と一つになって大きく燃え盛った。
   
一転して風向きが変わり、観ている私達の方へ火の粉と共に
煙が襲ってきた。
皆、頭の火の粉とも煤ともつかない黒い灰を払った。
   
1ヶ月も遅れたという「野焼き」に偶然出くわし、火の勢いを
目の当たりにでき、なんと幸運だったことか。
時々聴く火にまかれる痛ましい事故を思うと、
一方向からのみ火をつけるやり方は、安全に思えた。
   
   
  煽られて野火一線に立ち上がる        茜
     (あおられてのびいっせんにたちあがる)
   
  野火うねり風を従え進みくる           茜
    (のびうねりかぜをしたがえすすみくる)
      
    
春の季語; 野焼き、野火

2010年4月11日日曜日

落椿(おちつばき)

お気に入りの小道はあちこちにある。
その季節になると必ず訪れてみたくなる所だ。
  
ここは椿園。1月から3、4ヶ月もの間、種類は変わるが
咲き続けている。
友人を案内して園内をめぐると、おおかたの椿は咲き
終わって いたが、桜の花びらが盛んに舞っていた。
数十種類の椿が植えられているが、
その中で「黒椿」の花が本当に黒かったのが印象的だった。
  
  
  影に来て風に会いけり落椿        茜
  
   (かげにきてかぜにあいけりおちつばき)

春の季語; 落椿

2010年4月2日金曜日

雉(きじ)

ここ数年ねらっていた「雉」を撮ることができた。
デジカメも4台目。倍数の大きいカメラになってようやく撮れた。

「ケン、ケーン」 鳴き声に探すと
小川を隔てて50メートル程先の土手に羽ばたいていた。
喉を搾るような鳴き声は、メスを呼ぶ声らしい。
一度鳴くとしばらく間をおいて、遠くの藪から声が返ってきた。
別のオスが鳴いているのかもしれない。
それにしても、どういう田舎なのでしょうか。
我が家から20分も歩くとこんなに長閑(のどか)なのです。
  

  雉啼くやつぎ啼くまでの山の青       あかね

    (きじなくやつぎなくまでのやまのあお)

春の季語; 雉

2010年3月27日土曜日

ねこのめそう→ トウダイグサ かもしれぬ


草丈 15cmほどの野草である。
湿った野に這うように咲いていた。
丸く開いた花芯が「ねこのめ」に似ていなくもない。
色が鮮やかで、草の中でも目をひいていた。
このあたりは、こんな可憐な草花であふれている。
土筆も出ていた。
少し摘んできたので、今夜のつまみにでもしようと思う。
  
(トウダイグサ かもしれません)
   
   
  目に慣れて芹の青さを摘んでおり       あかね
  
    (めになれてせりのあおさをつんでおり)
  
春の季語; 芹

2010年3月21日日曜日

木付子、木五倍子(きぶし)の花


土手の下を歩いていると 「きぶしの花」が咲いていた。
かすかに揺れる様は、舞妓さんのかんざしのようだ。
まだ葉の出ていないこの時期に、たくさんの花房がさがる。
5月には、緑の丸い実をつけている。
そのころには、もうどの木に花が咲いていたのかわからないし
気にもしなくなる。
    
    
 木五倍子咲くあおき葉擦れを知らずして      あかね
  
   (きぶしさくあおきはずれをしらずして)
   
 春の季語; 木付子、木五倍子(きぶし)

2010年3月18日木曜日

ほとけの座

まだ耕しは始まっていなかった。
しかし 土手には「ほとけの座」がピンクの絨毯を作っていた。
春一番に咲き始める花といえるかもしれない。
春の七草(せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、
 すずな、すずしろ)の中にも言われている。
       
   七草の仏の座は別名「コオニタビラコ」という黄色の花が
   咲く植物で、この写真のホトケノザは七草の仏の座では
   ありませんでした。
   
冬鳥の鋭い声もいつの間にか聴かなくなって、
音の絶えたような長閑さである。
   
  
  木霊して物の芽山を膨らます      茜
   
    (こだましてもののめやまをふくらます)
   
春の季語; 芽、ほとけの座、耕し

2010年3月10日水曜日

ベビーリーフ


去年の11月に蒔いたベビーリーフサラダが、
プランターいっぱいに育った。
今年のお正月の吸い物にはこの葉を青物として使った。
3ヶ月を過ぎようとして、この小さい一株ながらも
トウがたってきた。
芯に花芽をつけてきたのだ。
蒔いてから5,6センチ位になると、その野菜の特徴が
如実に現れて、水菜、青梗菜、小松菜、からし菜、白菜等の
種が入っていた事がわかった。
毎日サラダへ、お汁の実へと使い楽しませてもらった。
あと少し残っているが終わりが近い。
   
   
  草の芽を押し上げてくる地の湿り       茜
   (くさのめをおしあげてくるちのしめり)
芽; 春の季語