2010年5月29日土曜日

朴の花


朴の花はとても良い香りがすると友人が教えてくれた。
さっそく近くの林に行ってみたが、仰いでも、
その高い木 の花の香りは私には届かなかった。

強く甘い香りらしい。
  
秋 足もとに落ちている大きな葉で「朴の木」とわかった。
朴の葉は、靴をそのまま包み込みそうな大きな葉だ。
一枚持って帰ったが、食卓に置いたままだった。

いつも何かを拾って帰る、習性のようなものだ。
  
  
 会えばすぐ少女に戻り朴の花     茜


   (あえばすぐしょうじょにもどりほおのはな)
  
夏の季語; 朴の花
  

2010年5月24日月曜日

ユリの木の花

                   (晴れた日の梢 黄色は花

                           (雨の日の花)

雨が続くと、花が終わりはしないかと気にかかる。
初夏に咲くと言われれば、急いで見に行かねばなるまい。
「ユリの木」は高さ約40Mもの大樹だった。
その頂辺に咲いていた。
   
別名「チューリップの木」、葉の様から「半纏木」とも言う。
大樹の花の多くがそうであるように、これもモクレン科である。
葉と同じ色の花は、肉眼ではよく見えなかった。
知る人でなければ、見上げることもないだろう。
花の中はどうなっているのだろうか。
きっと風や蜂が遊びに来ているのだろう。
    
  
 ユリの木の空を揺らして青嵐       あかね
    (ゆりのきのそらをゆらしてあおあらし)


さみだるるユリの木の花冷たかろ        あかね
     (さみだるるゆりのきのはなつめたかろ)


 夏の季語; 五月雨(さみだれ)、 青嵐

2010年5月23日日曜日

薔薇


N家の薔薇が満開だ。
約20種ある薔薇は、それぞれの特徴を存分に見せている。
ピンクの「スパニッシュビューテイ」の
蔓を絡ませて作るアーチは、見事なエントランスとなっていた。
とても全部は覚えきれないが、ため息がでるような名前が多い。
日が高くなると、花は重たげにうつむき加減になった。
これからが楽しみの庭である。
又見せてくださいね。
   
   
 日当たりてうつむく薔薇の重さかな      あかね
    
  (ひあたりてうつむくばらのおもさかな)
  
夏の季語; 薔薇

2010年5月21日金曜日

ブルーカーペット


白い家に纏わるように咲いていた。
ふと目に留まったのは青い「コンボロブルス(ブルーカーペット)」と
白い「セラスチューム」だ。
出窓の下を爽やかに咲いていた。
青い朝顔のような形で長い茎にたくさんの花をつけている。
夕方には閉じてしまう花だ。
もうしばらくは楽しませてくれるだろう。
   
 夏が来て家の東西風通す        あかね
   
  (なつがきていえのとうざいかぜとおす)
  

2010年5月6日木曜日

緑陰(りょくいん)

我が家のささやかな「緑陰」である。
冬には日差しを通していた楓がしっかりと葉をつけて
緑の陰を作ってくれた。
アーチを作っているのは「アブチロン」赤い提灯のような花を
つけている。
手前は、黄色い「エビネ」、青い「都忘れ」、「アジュガ」である。
いずれも、宿根草で何年も咲いてくれている。
   
   
  緑陰は明るき方を向くところ     あかね
  
  (りょくいんはあかるきほうをむくところ)

夏の季語; 緑陰

二輪草

夏 キツネのかみそりが咲いていた北の斜面は
今「二輪草」が盛りだ。
もう1ヶ月以上も咲きつづけている。
寒い朝に見つけるとうれしくなる花だ。
一叢見つけると、つぎつぎと 白い花の群れて咲くのを
みつけることができる。
明るくなると開き、夕方には閉じてしまう花。
来年も咲いてくれる事を願ってやまない。
   
  男きて溝堀り始む二輪草      茜
  
  (おとこきてみぞほりはじむにりんそう)
   

春の季語; 二輪草