2019年12月3日火曜日

蜜柑


自筆 チャイナペイント「蜜柑」
 

下絵付けは、素焼きの生地に絵付けをしたもの。上絵付けは釉薬をかけ焼成してつるつるした生地に描くもの。
チャイナペイントも、白い磁器に上絵付け用の絵の具で描いたものです。
それを800度の電気炉で焼成しています。
絵の具は釉薬の中へ溶け込んで、表面にはでていません。
描く事が楽しいのです。
オレンジ1色で量を厚く塗ると濃い色に、少量を薄く伸ばすと淡い色に、白い花色や葉は皿の白そのままを活かし筆で色を拭き取ります。

冬の果物というと蜜柑が一押しだ。
祖母の家の裏に大きな蜜柑の樹が数本あった。
原種に近い蜜柑の樹は枝が密集していて、その間を登るのはトゲに刺されたり服が引っかかったりして、至難の業だった。
ハサミを使うわけではないので、蜜柑の皮を半分枝につけたまま千切りとっていた。
蜜柑のへそに親指を入れると「ボコッ」と音がして、香りが噴出してくるのだ。手が黄色くなるほど食べた。


蜜柑もぎ香気たつ手の濡れてくる   美