2020年1月15日水曜日

一期一会

皇居平川橋より
お濠に映った冬の雲、点々といる水鳥。

ある朝、「おはようございます」と声をかけながら、一人の先客がいるバス停に並ぶと、その先客の女性は振り向きながらにっこりと挨拶を返した。
「寒いですね」と私が言ったのを皮切りに、今朝の大山の雪模様、その方の郷里の北海道の雪の話、同年代同志の会話は次々と沸いてくる。

私とその女性は初対面、なのに、バスを降りる頃には、私が横浜で高校時の同級生と待ち合わせをしてホテルのカレーを食べに行く事、その女性は伯母様のお見舞いへ行く為、今娘の所へきている事など知ってしまった。
別れ際、「今日は横浜で楽しい一日を過ごしてくださいね」と彼女、私も「あなたもお気をつけて」

これは一体!
彼女の笑顔のなせる業なのだ。
私は知らない人と楽しいひとときを過ごしたのだった。きっと彼女は誰に対してもにこやかにやさしく接するのだろう。オバサン達は語りたいのである。その時の事を思い出すと、笑いがこみあげてくるのだ。



真向いを雪の阿夫利嶺バスを待つ   mi