2021年6月17日木曜日

梅肉エキス、イタリアぶらり旅

バチカン市国

ポンペイ遺跡(ローマのバスに乗って5時間)
うしろ遠くに見えるベスビオ火山 
 
 
列車のコンパートメント(個室)顔なしが筆者
  
NO1.  2008年、日本でイタリア等5か国で使える周遊券だけを買い、あとは気ままな夫婦イタリア旅行となった。列車のコンパートメントに乗り合わせた乗客、ダビデ像に似ていた青年に声を掛けると、彼は25歳士官学校を卒業して来週からアフガニスタンに出兵するという。後から乗ってきた母娘は田舎から出てきて買い物の帰りだという。するとその母親の方がバッグから小さな袋を出し、中から真っ黒なキャラメル大の塊を口にポイと入れると私にも袋を差し出した。興味につられて一つ貰い口に入れると 「! これは知っている味だわ!」   それは懐かしい「梅肉エキス」の味だったのだ。子供の頃、腹痛をおこすと舐めさせられた記憶がある。聞くと、製法はまったくの梅肉エキス、毎年この時期に作られ、店にも置かれているお菓子だという。昔から年中食べている庶民のお菓子だという。この酸っぱい黒い塊がお菓子とは!!
私は手帳を切り取り、小さな鶴を折って3人に差し上げた。青年は「これは祈りですね。大切にアフガンに持っていきます。」と財布に挟んで降りていった。梅肉エキスに外国にも知られている折り鶴、世界は繋がっているのだ!
イタリア語、英語、日本語が混ざりあい、それでも話は通じ和やかな雰囲気に。もっとも夫のお陰が大ですけど。あの青年は無事だったのだろうかとふと思う。戦争という言葉が現実の世界の目の前にいる若い青年が出兵するという生々しい話としてすぐにはつながらなかった。返す言葉が見つからなかった。今も戦争は続いているらしい。。


 
(PCの中の写真は消えていて、古いアルバムを映したので画面が鮮明ではありません。)  
 
夏旺ん梅肉エキスを伊太利に舐め  美