2011年6月27日月曜日

早苗田(さなえだ)



 田植えのすっかり終わった峡(かい)は
湿気か水蒸気のようなものに満ちていた。
空気がすでに濡れているのだ。
降りそうで降らない天気は、向こうの山々を
煙らせていた。
梅雨霞という季語がありそうに思った。
  
畦の花は「イヌゴマ」です。(絶滅危惧種)
年配の方が作っていらした田んぼでしたが、とうとう
今年は作られませんでした。草が繁ってしまった
田の畦に咲いていました。
   
   
   
 峡一つ濡らしていたる植田かな    茜
  
 苗の列我が田のごとく眺めけり    茜
  
 早苗田へ音を消しつつ入る水     茜
  
  
  
夏の季語;早苗田