2011年12月4日日曜日

冬ざれ、時雨(しぐれ)


      (雨のあがった競艇場)    
 朝から雨が降り続いていた。
句会はウオターフロントにあるビルの22階で
始まった。
雨の為吟行に出ることが出来ず、見た景色の
嘱目吟という事になった。
展望の良い窓から見る街は雨で煙っていたが、
初冬の静かな感じがありいいものだった。
眼下に「競艇場」があり、海水を引き込んだ
このコースは休みの日でひっそりとしていた。
午後から晴れるとスカイツリーもくっきり見え
会は佳境に入った。

持参の「ひょんの笛」を、素敵な句にはお祝いに
遅い方には励ましにと、合いの手のごとく吹いた。
こんな事が許される愉快な句会なのである。
   
   
   
   
 冬ざれや競艇場の吹流し      茜   
 (冬ざれやきょうていじょうのふきながし)
  
 時雨るるや高さ失うビルの街    茜
 (しぐるるやたかさうしなうびるのまち)
   
   
   
冬の季語;冬ざれ、時雨(しぐれ)