2011年12月16日金曜日

冬瓜(とうがん)


 冬瓜は秋の季語です。
寒くなった今も畑には取り残された冬瓜がゴロリと
横たわっている。
中は充分熟しているだろう。
友人に貰った冬瓜はずっしりと重く、直径24cm
長さ35cmもある大物だった。
粉を吹いたような皮には指の跡がついていた。
刃を入れようとしても、外皮は堅くなかなか切れ
ない。刃先を差し込むように入れテコの原理に
従って「エイッ」とばかりに刃を下ろすと、
ようやく切れた。
中の真っ白な果肉からは、透明な水が滲みでた。
種を包んでいるふわふわの所は、メロンに例えると
一番甘い部分である。
しかしこれは涙をのんで捨てよう。
肉厚の実を切り分けて、椎茸ともどし汁で煮る
ことにした。
   
   
  
 冬瓜を抱きかかえきし指の跡      茜
  
 やるせなき地震や冬瓜真二つに     茜
 (やるせなきないやとうがんまふたつに)
    
  
秋の季語;冬瓜