2019年11月22日金曜日

甕棺墓列(吉野ヶ里遺跡)


佐賀県吉野ヶ里遺跡の甕棺墓列(かめかんぼれつ)
前回行った時、展示室の甕棺は立ててあり何故両端が尖って不安定な形なのだろうと疑問に思っていた。
甕棺の葬り方(説明書より)
①横穴を掘り、その中へ甕の片方を尖った方から入れる。
②その甕へ遺体を置き、足元からもう片方の甕を合わせる。
③継ぎ目は粘土でしっかりふさぐ。
なるほど穴の中で甕をつなぎ合わせるから端は尖っていてもいいのだ。

1800年もの間しっかりと繋ぎ合わさった甕棺に入っていた遺体は、指の先まで骨が残っていたのである。
酸性の水や土が滲みて入った甕棺の遺体は解けて消えていたのだ。
円錐形の甕棺は優美でりっぱな形だった。



冬ざるる朱き甕棺野ざらしに   美代