2022年3月24日木曜日

 永別の言葉

菜の花
                                     しだれ梅
私は、義姉(夫の姉)達とも仲良くさせてもらった。一人欠け二人欠けして本当に寂しい。 m姉さんが緩和ケア病院に入ると電話で聞いたのは今年の1月だった。「もう決めたのよ。決めたらなんだかホッとしたわ。」と言っていた。しばらくして病院は慣れたかしらと思っていると、か細い声になっていたがm姉から電話がきた。

「M子さん(私)貴女にはお世話になったわねえ。私も85歳だよ。ちっとも怖くないのよ。覚悟は出来てるの。・・もう痩せて骨と皮になってしまった・」
私はとっさに答えていた。「大丈夫よ、お姉さん。私はお姉さんの一番綺麗な顔をずっと覚えているからね。」
姉は「ハハ・・」と小さく笑った。 

その電話をもらった明くる日から姉は意識がなくなり、そのまま帰らぬ人となった。私はm姉との最後の会話を忘れないだろう。


永別の言葉やさしき月朧   MIYO

ドレミファのラ音や姉の初電話 miyo (昔 元気なM姉を詠んだ句)